アメリカの著名投資家が株価の高値警戒感を示したので、昨日のアジア時間でもリスク回避のバイアスが強まった。日本株の下落にともない、ドル円も99.60あたりまで下がってきた。日経先物で15000円割れがひとつの心理的な節目を形成していることもあり、そこの攻防に注目が集まった。
私も見ていて、日本株が一段安したらドル円のショートメークで攻めようと思っていたのだが、結局は割れなかった。日本株の戻りはそれほども強烈ではなかったが、いちおうドル円もそれで底打ちの形となった。しかしだからといってドル円をロングにしてはいけない感じ。まだまだ海外市場でのプライスアクションを見なければ…。
欧州序盤でもドル円が重い。欧州株もやや調整モードになってきており、そしてグローベックスでの米国株もやや下げ基調。このままリスク回避が続くのか。だとしたら、今のユーロ円の134円台の中盤というのは高過ぎるのでは?そう考えるとユーロ円を売りたくなってきた。135円台に乗せたらやめようと思い、134円台の後半で売りたい。すると134.85アッパーまで上がってきたので、買い戻しのストップ注文を135.05で置いて売り込んでみた。
しばらくは動かなかったが、ニューヨーク勢の参入のころには一気にユーロ円は135円台乗せへ。前日の高値警戒感も関係ないかのように米国株が切り返してきたからだ。安心感を得たマーケットは再びリスクテークに傾いた。
私のストップロスを付けたあともユーロ円は上昇を続け、あっさりと10月につけた今年の最高値である135.49を上抜けしてきた。ドル円が100円台に戻してきたし、ユーロドルも底堅い。参加者全員が米国株が崩れなかったことを歓迎しているようだ。
ニューヨーク時間ではユーロ円は135.73まで高値を付けた後、今日の東京時間でもその高値を更新。135.94まで駆け上がった。これはバーナンキ議長が発言したからであり、内容としては緩和継続を支持するものだったからだ。
瞬間的にではあったが、グローベックスでの米国株は急伸し、そのためリスク許容度が増大すると見たクロス円の買いがでたのだ。しかしその後は振るわない。私ももう一度のトライで、135.70で売り込んでみた。135.95でストップ注文は置いてあるが、この後のことは海外市場の動向次第だ。
今晩は小売売上高や中古住宅の指標があるが、現在、注目の米国株の歴史的な高値更新に寄与するほど良いものが出てこないと無視されるかもしれない。それよりも昨日の米国株の押しの浅さが、次の買う需要を機械的に呼び込むのではないかとの観測の方が強い。
米国株が一段高して、ニューステージに突入すれば、ユーロ円もさらに上伸して136円台に突入することになるのかもしれない。またストップロスがついたならば、当分はクロス円を売りたくなくなるだろうなぁ。それくらいに最近の米国株は腰が強い。
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