昨日の欧州序盤でもドル円は104円台の後半。毎日、同じ展開をやっているようで、そろそろこのレベルにも飽きてきた感じがする。パターン通りに早々にドル円は105円台に乗せてきた。ただし105円台は今年になって何度も乗せてくるが、今ひとつ上値追いの勢いに欠け、その結果として105円台には沢山のオファーが並んできているという。
確かにここから買うならば、106円台とか107円台とかフレッシュゾーンで突っ込んで買っていきたいものだ。今買うと、タダの高値つかみになってしまう可能性が高いという感じがしてしまう。ニューヨーク勢が参入するまでは105円ちょうどをはさんでの一進一退が続いた。
BOE(英中銀)やECB(欧州中銀)も金融政策に変更はなし。これは誰ももともと期待していないことなので、マーケットでの反応が薄いのも仕方がないところだ。ただドラギ総裁の発言にだけは注意しておきたいと思っていたが、会見の中であまりにも「低金利を維持」を強調するので、ユーロが急落する場面もあった。ユーロドルが80ポイントほども急落。ユーロ円も落ちたので、それがリスク回避の流れを呼び込んで欧州株も軟調。
米国株もオープン直後から売りを浴びて下落。ニューヨーククローズまでには値を戻したが、途中で原油相場も91ドル台まで下落するなどして、マーケット全体のリスク許容度が著しく減退しているのがうかがわれた。でも私は昨日は取引を控えた。
さて雇用統計である。予想では就業者数が20万人くらい増えるものとなっている。これは先日のADP指数でもある程度は裏付けられているので、とりあえずは今回の雇用統計は良いだろうというのがマーケットのコンセンサスとなっている。だからというわけでもないが、20万人を2-3万人越えてきても相場の反応は少ないかもしれない。
反対に17万人以下であれば反動が大きそうだ。アメリカの長期債の価格上昇の程度にもよるが、長期金利の低下を理由にドル売りのフローが出てくる可能性が高い。また米国株が下げ足を速め出すと、リスク回避の観点からのドル円やユーロ円の売りも誘発しそうである。
私としてはあまり明確なビューもないので、反応の大きそうなほうにベットしたいと思う。つまり指標の出る直前でドル円かユーロ円をショートにするのだ。ドル円であれば今年の高値が105.44なので、それに合わせた形でストップ注文を置けばよい。そのためにもドル円が105.20くらいまで上がっていて欲しいというのが希望でもある。
ユーロ円は損切りどころが難しいが、とりあえず今週の戻し高値である143.16あたりをメドにしておけばよいのではないだろうか。もちろんコンセンサスに逆らうのだから、勝率は悪いだろうことは覚悟している。当たった場合の効率の良さにポジションを張るのである。
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