昨日は欧州序盤でドル安に突っ込む局面もあったが、ドル円の安値は101.50を割れず。ここ最近の下限を守られたということで、やはりレンジ相場の継続を確認した。そしてニューヨーク時間になると、ますます膠着感を強めた。私も昨日は十分な休養日とした。
さて今日はいよいよ日銀の金利会合である。すでに報道されていたように、日銀のアクションとしては、マイナス金利の深掘りと称して10ベーシス引き下げるのみであった。
そしてイールドカーブ操作をするということで、ほぼ事前の予想通りのことでしかなかった。それでも円売りは進んで、ドル円は1円ほども上昇。102円台の中盤まで上がってきた。
日本人は黒田総裁がもはや小出しにしか政策を打ってこないことを理解しているが、これが英文で翻訳されて海外勢がどう考えるかを考慮する必要がある。「総括的な検証」という言葉が独り歩きしているのも事実。
だから検証も何もされないで、同じ政策しか打たないとなると、今後も期待が薄まることにつながる。それがマーケットの反応としてリスクオフと日本売りで反応するのではないかということである。
具体的には国債の価格下落と日本株の急落に見舞われる可能性が高まるということだ。日本だけが不信を買ってダメージを受けるのならば、世界も見過ごすだろう。それがグローバルなリスク回避を引き起こすかもしれないものであることを、どのように受け止めるのか。今夜のアメリカの金利会合での対応も重要である。
9月利上げはあるはずがない。その理由の第一は8月以来、短期金利の先物価格にはまったく9月利上げの分が織り込まれていなかったことだ。騒いでいるのは為替相場、中でも多分に日本人だけであったろう。なにしろユーロドルはあまり動かなかった。
第2の理由は大統領選の直前だからである。そんな時期に重要な政策変更は過去にもない。新政権に政策を打つ余地を残すべきだという理由もあろう。そして第3にFEDが主張している利上げのペースである。
9月利上げをやってしまうと次回が12月になれば、ペースは3か月になってしまう。これだと前回が去年の12月だったのだから、9か月から3か月に早まったことになる。6月利上げをやっておけばペースは6か月ごととなったのに、肝心の6月利上げは見送ってしまった。だから必然的に9月利上げはできないと思う。
日本時間 16時00分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)