■「円キャリートレード」は継続。加ドルは重要なメド突破!
為替市場を見てみると、米長期金利の動向がはっきりしてこないため、米ドル/円は少しレンジに入ってしまった可能性もあります。
ただ、「円キャリートレード」の動きは、まだまだ続いています。
【参考記事】
●機関投資家が円キャリートレードで勝負!? 急速な円安。注意しつつ流れに乗りたい(6月29日、今井雅人)
ユーロ円は130円台後半で、いったん頭を押えられたかたちとなっていますが、7月12日(水)に急騰した加ドル/円は、上値のメドとして非常に重要なレベルだった2016年12月15日(木)の高値88.92円を上抜けて上昇しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
(出所:Bloomberg)
BOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])は、7月12日(水)に予想どおり政策金利を0.25%引き上げ、ポロズBOC総裁は記者会見で、「間違いなく金利は徐々に高くなるだろう」と、かなり強気な発言をしました。
(出所:BOCのデータを基にザイFX!編集部が作成)
米国が利上げをしていく中で、経済見通しの強まりとともにカナダの金利先高感は強くなっています。
■長期戦略変わらず! クロス円で対象通貨を選別したい
各国の「金融政策の方向性の違い」をベースとした円キャリートレードには、それぞれの金利状況などによって、ばらつきが出始めていますが、基本的な方向性は長期的な戦略として変わりようがありません。
【参考記事】
●第二のトランプラリーはもう始まっている!? ユーロは買うのみ! 円安は追随するのみ!(7月7日、陳満咲杜)
●日銀指値オペで金融政策の違い明確に! 投機筋の動き注意しつつ円売りで攻めたい(7月11日、バカラ村)
本来であれば、いろいろなクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)を分散しながら拾っていくのが良いと思いますが、なかなか全部の通貨ペアを見ていくのは難しいと思います。
したがって、今回の加ドルのように、金利引き上げ観測の強まった通貨を中心に、クロス円で相場を見ていくのが良さそうです。
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