■米ドル/円は弱いもの同士の綱引きが続きそう…
米ドル安と同時に円安も進んでいるので、米ドル/円はその綱引きで、あまり米ドル安になりません。
それに加えて110円台前半から下の水準では、日本の機関投資家が米ドルを買う様子が散見されています。その動きも、米ドル/円の下支え要因となっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
前回もお話したとおり、米ドル/円はレンジが続くのではないかと考えています。
【参考記事】
●米ドルを買う気になれない理由はどこに? ドル/円は引っ張り合いでレンジ長期化!?(7月27日、今井雅人)
●ドル/円がレンジ相場入りしている理由は? 日本の金融政策だけ別方向。円売り模索(7月20日、今井雅人)
■ここからは通貨によって強さにバラツキも
さて、米ドルと円以外の通貨を見てみると、全体には強くなっているのですが、これからは少し違う動きをする可能性が高いのではないかと考えています。
具体的に言えば、ユーロはまだ強くなる。英ポンドはまだ強くなる可能性はあるが、ペースは緩やか。
【参考記事】
●ECBのQE縮小を織込み急騰のユーロ/ドル、1.18ドル台半ばを明確に上抜けるかに注目(8月2日、松田哲)
逆に、豪ドルやNZドルは、米ドルや円に対して、少し調整で弱くなる可能性があるのではないかと考えています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 日足)
最近、オーストラリアの通貨当局者から、足もとの豪ドルの強さを懸念する発言が相次いでいます。輸出に大きく依存するオーストラリアやニュージーランドには、一定以上の自国通貨高は許容できないという事情があります。
必ずしも、通貨当局者が通貨高に懸念を示すと下落するわけではないのですが、一応警戒して、これ以上の上昇を狙って買うことは避けるべきではないかと考えています。
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