サナエノミクスで日本は不況になる? アベノミクスの生みの親とも言える浜田宏一先生のコメントが話題
みなさん、こんにちは。
今、マーケットで浜田宏一先生のコメントが話題になっています。
浜田宏一先生は、アベノミクスの生みの親とも言える方です。アベノミクス初期の頃は、僕も浜田先生の著書をよく読んでいたことを思い出します。
安倍政権スタート前後は円高+デフレ気味で、日本経済はかなり苦しい状況だったため、金融緩和が効果的でした。一方、現在は円安+インフレが問題となっています。
そのため浜田先生は、日銀は金融引き締め(利上げ方向)で円安を止めるべきと主張しています。
「補助金や減税でごまかすより、物価を落ち着かせる本丸は金融政策」というスタンスのようで、サナエノミクスで日本は不況になるとまでおっしゃっているようです。
これは、責任ある積極財政を推し進めている高市政権にとっては逆風となります。
物価高を止めると約束している高市政権としては、輸入インフレによる物価高は避けたいので、この局面での急速な円安は避けたいところ。
結果、12月19日(金)の日銀会合(日銀金融政策決定会合)と植田総裁のコメントが注目されています。
年内最後の日銀会合と植田総裁のコメントに要警戒。欧米勢のクリスマス休暇入りで流動性が低下し、マーケットの反応が暴力的かも
本稿執筆時点でのOIS(Overnight Index Swap、翌日物金利スワップ)によると、12月19日(金)の日銀の利上げは96%織り込まれています。
利上げはほぼ100%近く織り込まれているため、日銀会合後、米ドル/円は穏やかに上値をトライする可能性が高いのではと僕は想定していました。
しかし、マーケットには昨年(2024年)7月31日(水)の記憶が新しいところ。日銀が市場予想を上回る内容を発表し、株安・円高がスタート。そして、8月5日(月)には日経平均が4451円安(-12.4%)という歴史的な下落を演じました。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円と日経平均はもう一段の下落に警戒! 内田日銀副総裁の火消しでも、米ドル/円は152円の神田ラインどころか、148円すら超えず、下向きを意識せざるを得ない!(2024年8月8日、西原宏一)
⇒米ドル/円は、144.59円付近まで調整する可能性も! マーケットは、日銀による年内の追加利上げも視野。FOMCを受け、米国の9月利下げを100%織り込む展開!(2024年8月1日、西原宏一)

(出所:TradingView)
昨年の日銀後に大荒れとなった相場の記憶が新しいため、今回の日銀総裁の会見は
かなり慎重なものになると思っていますが、12月19日(金)というのは欧米勢がクリスマス休暇に入り始めていることもあり、流動性が悪化しています。
そのため、総裁のコメントがハト派であってもタカ派であっても、マーケットの反応が暴力的になる可能性があるため要注意です。
高市トレードで米ドル/円は一気に10円暴騰したこともあり、現在のマーケットは短期勢の円ショートが増えているので、総裁がタカ派だった場合の株安・円高の反応にも警戒です。

(出所:TradingView)
年内最後の日銀会合を受けた米ドル/円の動向に注目です。
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