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大暴落と安定。約30年間のトルコリラ相場を
振り返る。エルドアン政権の功罪とは?

2018年09月03日(月)東京時間 14:08

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■トルコリラのレートが100万分の1に!?

ステージ2の概要

 IMF主導のもとで構造改革を進めた2001年以降、トルコの財政状況は良くなり、インフレも徐々に落ち着きます(それでも現在にかけて10%前後で推移し続けているので、以前に比べて…という感じですが…)。トルコリラの下落も一段落して、相場は安定期に入っていきます。この期間が、「ステージ2」の部分になります。

米ドル/トルコリラ 月足(1990年~)(再掲載)
米ドル/トルコリラ 月足(1990年~)(再掲載)

(出所:Bloomberg)

 実は、このステージ2の途中、2005年1月に、トルコはデノミ(デノミネーション)を実施しています。デノミとは、通貨の表記方法を変更することです。

 高インフレや金融危機でトルコリラが下落してきたのは先ほど書いたとおりです。その結果、2004年時点のトルコリラは、1米ドル=150万リラを超える水準までトルコリラ安が進んでいました。

 当時のトルコリラ紙幣の最高額は2000万リラだったのですが、あまりにも物価が上がりすぎていたため、ちょっとした買い物にも大量の札束を持って行かなければならなかったり、金融システムにも支障が生じていたのです。

 2005年1月2日(日)付けの共同通信の記事には、「昨年(2004年)末まで1円が約1万3000リラで、8000円相当以上の買い物は億単位の金を払う必要があり~」と記載されていました。ものすごいことになっていたのですね…。

 そこで、トルコ政府は100万分の1のデノミを行い、これまで流通していたトルコリラ100万リラを、新しく発行した新トルコリラ1リラと交換することにしたのです。これによって、新トルコリラは1米ドル=1.5リラ前後となりました。

 つまり、先ほどから紹介してきた米ドル/トルコリラの月足チャートに表示されている2004年までの為替レートは、デノミ後の水準にあわせて100万分の1に計算し直したレートになります。

米ドル/トルコリラ 月足(1990年~)(再掲載)
米ドル/トルコリラ 月足(1990年~)(再掲載)

(出所:Bloomberg)

 ご参考までに、デノミ実施前までの期間を切り取って、米ドル/トルコリラのチャートを作成してみました。

米ドル/トルコリラ 月足(1989~2004年)
米ドル/トルコリラ 月足(1989~2004年)

※Bloombergのデータを基にザイFX!が作成

 ケタが多すぎてわかりにくい面もありますが、ずっとトルコリラが下落してきて、2000年末の金融危機発生とクローリングペッグ制の廃止でさらに大暴落した様子が、これまでのチャートよりももっとわかると思います。こうして見ると、2000年末の大暴落と、そのあとに変動相場制へ移行したことで起きたトルコリラ安の進行は、1994年の金融危機時とは比較にならないスゴさだったことが改めて実感できますね…。

 デノミはあくまで利便性などを考えた通貨表記の変更で、通貨価値そのものを切り下げたり、切り上げたりするものではありません。しかし、このデノミが功を奏し、トルコのインフレがさらに安定して、経済が回復軌道に乗ったという指摘もあります

【参考記事】
インフレ率100万%予想のベネズエラが96%の通貨切り下げと10万分の1のデノミ実施!

 ただ、時期的にはデノミが原因ではなく、構造改革が成功した結果と考えても良さそうです。実際にトルコのインフレ率はデノミ実施の少し前から、かつてのような常軌を逸した高すぎる水準ではなくなっているのです。

再掲載
トルコインフレ率の推移(再掲載)

※トルコ統計局のデータを基にザイFX!が作成

■エルドアン氏がトルコの経済発展に貢献!?

 デノミ実施を含め、トルコ経済の安定に大きく貢献したとされているのが、2003年にトルコの首相に就任した人物です。その人物こそ、ここ数年のトルコリラ安の原因を作った張本人とも言われ、現在、トルコの大統領に君臨するレジェップ・タイイップ・エルドアン氏です

エルドアン・トルコ大統領の写真

トルコ経済の安定に大きく貢献したとされているエルドアン・現トルコ大統領。2003年に首相に就任すると経済活動を活性化させ、海外からも高い評価を得たんだそう (C)Anadolu Agency/Getty Images

 IMF主導の構造改革で次第に財政が安定してくる中、2003年から政権を担ったエルドアン首相(当時)率いる与党・AKP(公正発展党)は、国営企業の民営化やインフラ開発、積極的な外資の導入などで経済活動の活性化を促します。高い経済成長を維持させた手腕は国内外で評価され、米国や欧州とも、かなり良好な関係を築いていたのです。

 その後もAKPは総選挙で勝利を重ね、エルドアン首相(当時)は2007年に第2次内閣、リーマンショックを乗り越えた2011年には第3次内閣を組閣して、長期にわたって実権を握っていきます。

次ページでは、エルドアン首相が強権的な政策運営に舵を切りだし、トルコが世界的に非難を浴びるようになった経緯とステージ3を解説)

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