■でも、米ドルのエネルギー不足は変わらないかも…
しかし、金利相場というのは、世界的な低金利が続いている環境下では、なかなか大きな力とはなりません。
低金利環境下では、金利差を狙った大きな資金移動が起きないからです。
【参考記事】
●ドル堅調でも米ドル/円はエネルギー不足。金利狙いのトルコリラ買いチャンスが到来!?(2月7日、今井雅人)
実際のところ、米ドル/円は一時、111円台に乗せる米ドル高の展開を見せましたが、その後、すぐに失速して110円台に戻っています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
こうした値動きは、これからも続くと思っています。
ユーロ/米ドルを見ても、1.12ドル台から1.15ドル台のレンジを抜けきることが、なかなかできません。1.12ドル台半ば辺りは、この数カ月、何回も跳ね返されています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
これからは、上限が切り下がりながらも、レンジの中での動きが続くという展開になると予想しています。
■材料待ち。米ドルの押し目買い戦略継続へ
さて、目先の注目材料ですが、まずは、米中の貿易交渉です。
これに関しては、今週(2月11日~)、トランプ米大統領が、実務者協議の結果を見て、3月1日(金)の期限を延長する可能性について言及しました。
これは、ある程度の交渉が進んでいることを示唆していると考えられます。少し先送りになったということです。
トランプ大統領は3月1日の対中関税引き上げ期限を延長する可能性に言及。今井さんは、交渉がある程度進んでいることを示唆していると考えているようだ。写真は2017年11月の米中首脳会談時のもの (C)Bloomberg/Getty Images
次に、英国のEU離脱問題ですが、恐らくこれも盛り上がってくるのは3月に入ってからではないかと思います。
これらの材料に新たな動きがあるまでは、レンジの中で、米ドルの押し目買いを続ける戦略を継続したいと思います。
【参考記事】
●ドル堅調でも米ドル/円はエネルギー不足。金利狙いのトルコリラ買いチャンスが到来!?(2月7日、今井雅人)
●今の米ドル/円は下落しにくい状況にある!? 注目材料は3つ。米中合意なら円安ドル高へ(1月24日、今井雅人)
●利上げ方針変更のFOMCで米ドル全面安! でも、米ドル安は長く続かないかも…?(1月31日、今井雅人)
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