■豪ドル/円は軒並み買われ過ぎを示唆
2020年の豪ドル/米ドルは0.7021ドル、 豪ドル/円は76.23円でスタートしています。
その後の豪ドルは、大規模な森林火災や新型コロナショックという大きな負荷がかかり、3月19日(木)には、豪ドル/米ドルで0.5510ドル、豪ドル/円で59.91円まで急落しました。
【参考記事】
●森林火災危惧も、豪州株は最高値更新。豪ドルは底堅い! 対円は80円へ反発開始(1月16日、西原宏一)
豪ドルは、その急落した値幅をほぼ2カ月強で取り戻したことになります。
まだ、今月(6月)は始まったばかりですが、仮に豪ドル/円が75円台で引けると仮定すると、今年(2020年)の豪ドル/円は、安値を59.91円(3月19日)とする強烈な下ヒゲを形成することとなり、中期ではさらに大きく値を上げる可能性が高まります。
ただ、日足のみならず、週足ベースでも、豪ドル/円は軒並み、買われ過ぎが示唆されています。
(出所:Trading View)
■米国株の調整入りに要警戒
米国株を取り巻く環境も、同様です。
11月に米大統領選を控え、中期での米国株の上昇トレンドは変わらずとしますが、前述のように、アンティファ(※)が暴動を扇動しているとの指摘もある抗議デモが拡大しており、短期的に終息するのは抗議デモではなく、米国株のほうではないかと警戒しています。
(※編集部注:「アンティファ」とは、アンチ・ファシズム(反ファシズム)を意味し、米国の反ファシスト・グループは、これまでさまざまな社会正義の問題について運動を展開してきたと報じられている)
よって、豪ドル/円も、中期ではさらなる高値を目指すというスタンスは変わりませんが、過熱感が高まっている現在の豪ドル相場では、いったん利確して押し目を待ちたいところ。
(出所:Trading View)
仮に、運良く調整してくれれば、中期での豪ドル/円のいい買い場になるのではないかと考えています。
【参考記事】
●株式市場は想定以上にリスクオン! 200日移動平均線を上抜けた豪ドルは押し目買い(6月1日、西原宏一&大橋ひろこ)
3月19日(木)安値から短期間で16円近く急騰したものの、少々、過熱感が高まり、中期の買い場を提供してくれるのではないかと想定している、豪ドル/円の動向に注目です。
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