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太田忠
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

「ボルカールール」が歴史的波乱の要因に!?
為替相場が固定相場制に逆戻りするリスク

2010年02月26日(金)17:10公開 (2010年02月26日(金)17:10更新)
陳満咲杜

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 為替市場では、対円を除いて、米ドルの全面高が続いている。

 しかし、そのモメンタムは低下しつつある印象が強く、米ドル高はすでに8合目に差し掛かってきているのではないだろうか?

 2月25日(木)の相場を見ていると、その兆しはより鮮明になっているように思える。

■事あるごとに、蒸し返され続けるギリシャ問題

 テレビを見ていると、2月25日(木)の米国市場でダウ指数が一時180ドル安まで下落した背景について、アナウンサーは次のように述べていた。

 「ギリシャで、政府の赤字削減案を反対する大規模なデモが行われ、投資家のリスク回避の姿勢が強まったことが背景にある」と——。
米ドル/円 日足(クリックで拡大)

 このような解釈が正しいかどうかは別にして、ギリシャ問題が蒸し返される状況が続いていることは確かである

 実際、有力格付け機関は今週に入って、「ギリシャ国債を再び格下げする可能性が高まった」と言及している。

 これを受けて、ポルトガル(Portugal)、アイルランド(Ireland)、ギリシャ(Greece)、スペイン(Spain)の4カ国を指す、いわゆる「PIGS」に属する国々の財政悪化懸念が再び浮上している可能性は高い「『豚肉』がおいしくても『豚』の反撃に注意!足元のユーロ安は『市場の気まぐれ』だ!!」を参照)

■マーケットはユーロ売りに疲れている!?

 だが、2月25日(木)のユーロは「意外にも」底固かった。

 本来、ギリシャの大規模デモが米国株の売りを誘っていたとすれば、ユーロがさらに売られてもまったく不思議ではない。

 ところが、この日のユーロ/米ドルは、直近安値である2月19日(金)につけた1.3442ドルを割り込めなかった。
ユーロ/米ドル 日足ほか(クリック拡大)
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

この現象は、ユーロ売りに疲れているマーケットの内部構造を物語っている

先週まで、先物市場におけるユーロの売りポジションは、3週間連続で史上最高水準を更新し続けていた。投機の世界では「猫も杓子もユーロ売り」となっていたのだ。

■みんなが期待しているほどユーロ安が進まないワケ

 ユーロ安が進むには、さらなるユーロ売りがマーケットに持ち込まれる以外に方法はない。

 ところが、あまりにもユーロの売りポジションが膨らんでいるため、少しでもユーロ安が進むと、利食いの買い戻しが入って、逆にユーロ安の余地を制限してくる

 これが、市場のコンセンサスほど、足元でユーロ安が進んでいない原因ではないだろうか?

 テクニカル的には、2月5日のコラムで述べた「ユーロの反発が近々あり!」といった見方を堅持するが、その最大の土台はユーロの売りポジションの買い戻しにある「現在の下げ変動が08年の「デジャヴ」なら、ユーロ/ドルのターゲットは1.3485ドル近辺」を参照)

期待しているほど下がらないユーロに対して、「ガマン比べ」に陥っているショート筋のいら立ちが強ければ強いほど、ユーロの悪材料の蒸し返しが買い戻しの引き金となりやすい
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