昨日の海外市場ではリスク許容度が回復して始まった。中国は金融緩和を推し進めたのに加えて、ラガルド総裁が金融引き締めに対してかなり消極的な発言をしたからだ、EU域内では米国内とは事情が違うとし、インフレは一時的であるとみなして、労働市場での逼迫はそれほどでもないとした。
これが世界的なタイトニングが進むであろうとする多くの見方を裏切ることになり、欧州金利は低下。米国金利も下げに転じた。ユーロ圏のそうした態度が、代表的な通貨ペアであるユーロドルに端的に表れた。
ユーロドルは欧州時間からニューヨーク時間の終わりに至るまで、ひたすら軟調な展開を強いられて、1.13台を割り込みそうなところまで売られた。ユーロは全面安の様相となって、ユーロ円も一方的な下げを演じ、ユーロポンドも安い。
ドル金利が高止まっている間は114円台の中盤でステイしていたドル円だったが、ニューヨーク時間の午後から始まった米国株の猛烈な下げにつられて金利は低下ともなり113円台に向かう動きとなった。ただし113円台は今年の最安値圏である。
テクニカルに基づいたビッドもそろそろ出ていそうなレベルでもある。あとは米国株などがもう一段安するのかどうかにかにかかっていると言えよう。ともあれドルを売るならばドル円で、ドルを買うならばユーロドルをショートにするのが、当面はワークしそうだ。
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