今週は重要な週。FOMCは0.25%の利上げでほぼ確実
先週(1月23日~)は大きな動きもなく、為替市場の主要な通貨ペアは横ばいに推移していました。
ただ、今週(1月30日~)は重要な週となります。
水曜日(2月1日)にはFOMC(米連邦公開市場委員会)、木曜日(2月2日)はECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])の会合、金曜日(2月3日)は米雇用統計があります。
今回のFOMCの政策金利は、0.25%の利上げでほぼ確実だと思います。
タカ派のウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事が0.25%の利上げを示唆しているため、0.50%になることはないと思います。
据え置きになる可能性は完全に否定はできませんが、まだインフレも高い位置にあるため、0.25%でほぼ確定ではないかと思います。
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FOMCでは、次回以降の金融政策を示唆する内容や発言が重要に。パウエルFRB議長の発言はタカ派になりやすい
ECBやBOEの会合は0.50%の利上げ予想となっているため、金融政策面だけで見ると、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上昇することになります。
ただ、すでに織り込まれていることもあり、次回以降の金融政策を示唆する内容や発言の方が重要だと思います。
WSJ(ウォールストリートジャーナル)のニック記者は、利上げ休止を議論する可能性も示唆しているため、この内容が出てくるようであれば、ハト派ということから米ドル安になります。
ただ、米国株の上昇が続いているとインフレもなかなか収まらないため、そして市場は年後半は利下げを予想していることもあり、パウエルFRB議長の発言としてはタカ派になりやすいように思います。
ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルを買い目線で書いてきたが、今は米ドル安の調整を警戒したほうがいい
為替市場は、インフレが通貨の強弱を決めている部分もあります。
米国のインフレは鈍化傾向にあり、ユーロ圏やイギリスは上昇傾向が止まっており、それに対して、日本や豪州は上昇傾向が続いています。
その結果、米ドルは弱く、円や豪ドルが強い動きをしています。
ただ、チャートからは、米ドル安が3カ月ほど続いていることもあり、調整の動きがあってもいいように思います。
ここまで、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルを買い目線で書いてきましたが、今は調整を警戒した方がいいように思います。
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(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
クロス円は、1カ月のレンジ上限を超えれば、上昇に拍車がかかってもいいのでは
豪ドル/円を除いた、ユーロ/円や英ポンド/円などのクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は、約1カ月ほど一定のレンジの中で上下動を繰り返しています。
例えば、ユーロ/円であれば、137~143円のレンジを上下動しています。
一般的なトレードの考え方としては、もみ合い中はブレイクを待つのが普通で、次の方向性を決めにくいことが多いです。
ただ、先週からはレンジ上限付近で横ばいをしており、高い位置でのもみ合いになるため、1カ月ほどのレンジは上に抜ける可能性の方が高くなっています。
(出所:TradingView)
金融政策面からは、日本もインフレのため金融正常化に向かいやすく、円高材料になります。
ただ、ファンダメンタルとしては貿易赤字となっているため、実需の円売りは出てきやすいことになります。
貿易赤字を材料にすぐに相場が動くことはないですが、ジワジワと実需の円売りが効いてくるように思います。
そのため、クロス円も1カ月のレンジ上限を超えれば、その動きに拍車がかかってもいいのではないかと思います。
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米ドル/円は来週に上昇を期待して買ってもいい。クロス円が直近高値を超えていれば、つれて上昇しそう
米ドル/円も昨年(2022年)10月から約25円も下がっていることもあり、調整の上昇があってもいいのではないかと思います。
今週金曜日(2月3日)にもう一度下がる可能性もあり、127.23円を下抜けると125円の可能性も出てきますが、来週に上昇を期待して買ってもいいように思います。
特に、クロス円が直近高値を超えていれば、米ドル/円もつれて上昇するように思います。
(出所:TradingView)
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