FX相場は、自分でなんとかできるものではない。どれだけ相場の動きに合わせられるかだけで、目標設定には無理がある
FXを始めると、1日いくら儲けたいとか、1日何十ピップス取りたいという目標を持つ人もいるでしょう。
私は、こうした目標設定には無理があると思っています。
FX相場は、自分でなんとかできるものではありません。
市場は巨額のお金で動いていて、個人投資家1人の資金で相場が動くことは絶対にありません。
ということは、自分が何をしようと、FXで利益を得るには、どれだけ相場の動きに合わせられるかということだけです。
上がっている相場で買うから儲かるのであって、上がっている相場なのに、売りを仕掛ければ何をやっても必ず損をします。つまり、相場次第です。
相場では、誰もが先の動きを予想したり、多数派を見つけて便乗しようとします。これは、相場が自分の力でなんとかできるものではないからこそ、多数派の動きを探っているわけです。
1日ではなく、期限を延ばして目標利益を目指すのも簡単ではない。経験がない人が目標設定すること自体が無理な話
また、相場が膠着して値動きが小さくなると、利益は取りにくくなり、目標に達しにくくなるでしょう。
値幅が小さくなれば、その中で利益を取るのは大変です。
相場格言にあるように、頭から尻尾までを取ることはできませんから、値動きが小さければ、取引して利益を狙える値幅も小さくなります。
そこで、1日ではなく、1週間とか1ヶ月というように、時間的余裕を持とうと考えることになります。
期限を延ばすことで、1日単位では無理でも目標利益が取れそうに思います。
ただ、これも簡単ではありませんし、お勧めしません。
一定期間で一定の収益目標を立てられるのは、それまでの取引経験から得た、過去の収益の実績があるからです。
相場ですから良い時も悪い時もあるでしょう。全然動かない年もあれば、もの凄く動く年もあったりします。
そうした長年の取引実績があるから、これくらいは平均的に取れるだろうという目標が算出できるのであって、それほど経験のない人は、そうしたデータが無いのだから、目標設定をすること自体が無理な話なのです。
★ザイFX!で新たにスタートした田向さんの有料メルマガ「田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX!」では、会社員などトレードにかける時間がない人に最適なメルマガを配信! メルマガ登録後10日間は無料解約可能です。
目標設定をすると焦りが生まれ、トレードに不可欠な平常心を維持できない。副業FXでは目標を意識しないほうがいい
また、こうした目標設定をすると、焦りが生まれます。
焦りを感じると、まずトレードに不可欠な平常心を維持できません。
自分では同じようにしているつもりでも、なんとかしてやろうというバイアスが働きやすくなります。
すると、普段なら使わない時間軸で取引してみたり、自分のルールから外れて取引してみたり、ロットを増やしてしまったりと、うまく行く理想だけを描いた取引をしてしまいがちです。
個人投資家がこうした焦りを回避するためにも、前回のコラムで触れたように、淡々と冷静でいられる自分なりの取引の仕組みを作ることが大事だと思っています。
【※関連記事はこちら!】
⇒損切りして後悔、エントリーすら後悔…精神的に厳しくなってFXをやめる人が多い。テクニカルを使えば、損切りは理論値だから仕方ないと、自分を責めずにFXを続けられる(10月17日、田向宏行)
特に、副業でFX取引をする個人投資家は当然、取引経験もプロにはかないませんし、本稿で触れてきたようなメンタル面のコントロールにも慣れていません。
FX界隈にはさまざまな情報がありますが、結局は相場次第だと思って、目標などを意識しない方が、副業の方にはいいのではないでしょうか。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で新連載をスタートした田向宏行さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX!(月額:4400円・税込)」です。
FXや投資に関する書籍7冊が、計10万部超えの人気を博す田向さんが、100年以上続くダウ理論を基に、チャートポイントやテクニカル分析を配信します。
さらに、トレーダーを孤独にしたくないとの思いから、月2回、Zoomなどでオンライン交流会を実施する予定です! 田向さんに相場の見方を直接聞いたり、メルマガ読者同士で交流したり―――顔出しなしでもかまいませんので、お気軽なご参加をお待ちしています。
10日間の無料体験期間がありますので、「田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX!」をぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)