2024年1～3月期は円安基調継続！米ドル/円は34年ぶりの円安水準達成
2024年1～3月の為替相場は、新NISAの開始にともなう米ドル買いの動きなども相まって、米ドル/円は140円台半ばで年始の取引をスタートさせると150円の大台をあっさりと突破した。
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その後、日銀の金融引き締め、FRB（米連邦準備制度理事会）の金融緩和が見えてきたことから146円台半ばまで反落したものの、米国の利下げが遅れるのではないかとの見方から反発することとなった。
そして、日銀が3月の金融政策決定会合でマイナス金利を解除し、YCC（イールドカーブ・コントロール）を撤廃すると、材料出尽くしに伴う円安が強まり、米ドル/円は151.97円まで上昇し34年ぶりの米ドル高・円安水準を付けることとなった。
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本来なら日銀がマイナス金利を解除したという材料であれば、円高に進んでもおかしくないところ。しかし今回は日銀会合前に、メディアからリーク記事が多数報じられていたことから、結果発表前にはすでに相場に織り込まれていたようだ。その結果、材料出尽くしの円安となった。
（出所：TradingView）
このように、上下に振れながら結果的に円安基調を維持した米ドル/円相場だったが、FXプロトレーダー・志摩力男さんのメルマガ「グローバルFXトレード!」での1～3月のトレード実績はどうだったのだろうか。詳しく見てみよう。
志摩さんの米ドル/円メルマガトレードは一進一退の攻防。本領発揮はこれから！
志摩さんの1～3月の米ドル/円トレード実績を見ると、やや本調子ではなかったように見える。
以下のグラフは、2024年1月～3月末までに志摩さんがメルマガ「グローバルFXトレード!」で配信した米ドル/円トレードの実績をまとめたものだが、年初から一進一退となっている。
志摩さんはどのような相場でも柔軟に対応する全方位型のトレーダーなのだが、そんな志摩さんでも米ドル/円のトレードで利益を上げるのは大変な相場だったようだ。
ただ、ここ数年の志摩さんの米ドル/円トレードは爆益が続いているが、いずれも年の前半、特に1－3月期は収益的にも振るわなかった。そういった意味では、志摩さんが本領発揮するのはこれからとも言えそうだ。志摩さん自身もメルマガで「今年はこれから、ドル円が相当荒れると思います。そのときに、利益を積み重ねたいと思っています」と話している。
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リスク管理戦略で損失拡大を抑止！市場からの退場という最悪のケースを回避
一方、グラフを見て気づくことはないだろうか。実は、3月末時点で年初からの損失は拡大していないのだ。
志摩さん自身もこの1月～3月は厳しいトレードになったと話しているのだが、そうした中でも損失が拡大しないようにリスク管理やポジション管理を徹底することで、最悪の事態を回避している。
もし大きな含み損を抱えたポジションを持ち続けた場合、塩漬けになった挙句に損失が拡大してマーケットから退場となってしまう可能性もあるが、損切りをしてポジションをコントロールすることで新たなポジションでトレードに臨むことができて、損失を取り返すチャンスが出てくる。
何より、志摩さんのトレードは建てたポジションと相場が噛み合ったときは大胆に攻め損失を被った以上の利益を出すので、結果的に収益がプラスになっているというのもよくある話だ。
こうした状況になったとき、もう少し粘ってポジションを保有していれば、相場が思った方向に戻って利益が出るかもしれないと思う人がいるかもしれない。
でも志摩さんが自身に課している「志摩ルール」は、そうした期待よりも最悪のシナリオに備えた資金防衛策としても有効に働いていて、今回のよう状況において威力を発揮するのだ。
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リーク記事にも動じず、日銀会合前に米ドル/円ロングを仕込んでいた！
1～3月期で大きな材料といえば、冒頭でも紹介した通り、マイナス金利を解除した3月の日銀金融政策会合だった。
日銀会合前からメディアでリーク記事が連発されたことから、米ドル/円は円高を織り込みにいく動きも一部見られたが、結果が公表されると材料出尽くしから円安が強まった。
こうした動きを想定し、志摩さんは日銀会合の開催前にあらかじめ米ドル/円ロングを仕込んでいた。
志摩力男のグローバルFXトレード!
2024年3月18日（月）21:53の配信メール
日銀前ですが、押し目があればドル円をロングする予定でしたが、あまり動かない感じがします。少額ドル円をロングにします。USDJPY +0.4＠149.17 ストップは146.80円と離します。
さらに、日銀の結果発表以降の円安の動きを確認しながら、利確水準を150円台後半に決めてオーダーを出していた。今回はそれがヒットして150pipsに近い利確となった。
志摩力男のグローバルFXトレード!
2024年3月19日（火）21:06の配信メール
一気に上がってほしいのですが、多分そうはならない。よって、150円台後半でロングは利食いします。オーダーとして、150.60円で0.4売り出します。
志摩力男のグローバルFXトレード!
2024年3月19日（火）21:37の配信メール
先程、150.60円の売りオーダーが付きました。USDJPY +0.4＠149.17 ⇒クローズ＠150.60ドル円のポジションはスクエアです。押し目があれば、また買いたいと思います。
メディアによるリーク記事の影響もあり、日銀会合前後の動きは慌ただしいものとなった。自身が想定していた方向とは逆に動いた場合、焦って持っていたポジション投げてしまったり、ポジションを慌てて取りにいったところ、相場が切り返してしまい痛い目を見たりすることもある。
そういうときこそ、志摩さんのように冷静に相場の状況を判断し、トレード戦略を組み立ててみてはどうだろう。
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（文／ザイ投資戦略メルマガ 撮影／和田佳久）
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