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 昨日は早朝のセッションでドル円は143.70まで突っ込んだ。しかしドル円の下値攻めはこのステージだけで、後は東京時間、欧州時間とおしなべてドル相場が堅調となった。ドル円は144円台のミドルも超えてきて、ニューヨーク序盤には145円台もつっかけた。これで当日のドル円のショート分はそのほとんどがスクイーズされた格好となった。

 一方でユーロドルもたいへん重たかった。朝は1.11台の後半で始まったものが、ただひたすらに下がり続け、1.11ちょうど近辺までゆるんだ。それだけドルの買い戻し需要が高かったのだろう。

 私もドルショートで何度も攻めた。しかしドル円でショートがワークしないので、途中からユーロドルのロングに切り替えたのだが、こちらのドルショートもワークしなかった。値幅は大してやられたわけではないが、負け数が立て込んだのでちょっと失望。引け後にエヌビディアの決算があるので、それまでは寝て待つことにした。

 通常ならば個別企業の業績などで、逐一、ドル相場が振れることはない。しかしエヌビディアは最近はやりの生成AI絡みの中心にあるわけだし、時価総額も相当に膨らんできて、米国株の株価指数に与える影響投資も無視できなくなってきた。今年から始まった新NISAを通じての投資も避けることができず、それが間接的にドル相場を押し上げても来た。そういうわけでミクロ指標と言っても、為替相場では無視できない存在となっているのだ。

 そのエヌビディアの決算が出た。利益はアナリスト予想を上回ったが、株価は下落。やはり予想されたEPSの２倍くらいないと満足しないという形が露わになった。それだと何のための予想なのかと思うのだが、それだけ第一四半期のときの大幅増益が記憶に生々しいのだろう。

 エヌビディアは同時に自社株買いを発表した。これは投資家に向けたサービスのためでもあろうが、自社株買いは実質的には減資である。受注がとても多くて納品が間に合わないから新工場を建設したりしないといけないときに、資金を自社株買いに振り当てている場合か、という疑問も残る。本当は受注量はそれほどでもないのではないか。またお金が余っていたというならば、それだけ資本効率の悪い経営をしていたことになる。

日本時間 15時30分

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