政府・日銀が介入を実施! イラン戦争終結への期待が浮上し、戦争前よりリスクオンの状態が続いているが、円安傾向にならず
みなさん、こんにちは。
「イランが米国の戦争終結に向けた新たな提案を検討している」とBloombergが報じました。
米国が提示した1ページの覚書をイランが受け入れれば、ホルムズ海峡の段階的な再開と、イランの港に対する米国の封鎖解除につながる内容とのことです。
本稿執筆時点では何も合意にはいたっておらず、核開発計画に関する詳細な交渉は後の段階に持ち越される模様。
それでも、この報道を受けて原油価格は一時10%超の急落。戦争終結への期待がリスクオンの地合いを生み、米国株は続伸、S&P500は連日で最高値を更新しました。米国債利回りは低下し、総じて米ドルは売られる展開となっています。

(出所:TradingView(トレーディングビュー))
日経平均の反発も凄まじく、本稿執筆時点では6万2800円と史上最高値を更新中。イラン戦争前より、リスクオンの状態が続いていると言えます。
こうしたリスク許容度が高い状態は「株高、米ドル安、円安」となり、円安傾向であるのが一般的ですが、今回はそうなっていません。
なぜなら、このコラムで再三警戒してきた政府・日銀による介入が実施されたからです。
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米ドル/円は5/11の米財務長官訪日に向けて戻り売り! 米国が介入を追認すれば、当面は150~155円レンジへの移行が妥当か
4月30日(木)、政府・日銀は1年9カ月ぶりの米ドル売り・円買い介入を実施。1ドル=160円台後半だった米ドル/円相場は一気に155円台前半まで急落しました。

(出所:TradingView)
市場の一部には「日銀の単独介入にとどまれば効果は限定的」との声もあります。過去の事例を振り返れば、相場が米ドル安の流れに沿っていない限り、単独介入は時間の経過とともに効果が薄れていく傾向があることも事実です。
しかし、今回は見逃せない動きがあります。
本日(5月7日)の日経新聞によれば、ベッセント米財務長官が5月11日(月)に訪日し、首相・財務相・日銀総裁と相次いで会談する予定とのこと。米財務省は日経新聞に対し「日本とは緊密に連絡をとっている」と回答しており、介入を容認する姿勢をにじませています。
これは重要なシグナルではないでしょうか。
従来、円安を黙認してきた米国が、今回の介入を事実上「追認」すれば、160円を超えるような円安の流れは、大きく変わりつつあるかもしれません。日米当局が連携して円安抑制に動いているという前提に立てば、いったん米ドルの戻り局面は売り場と捉えるべきでしょう。
そうなれば、160円台への再上昇は難しく、むしろ155.00円を明確に割り込んでいくシナリオのほうが現実味を帯びています。ヘッジファンド勢が米ドル/円ロングを積み上げてきた構造を考えれば、損切りを巻き込んだ下落が加速する局面もあるかもしれません。
当面の米ドル/円は、150〜155円のレンジへの移行を想定しておくのが妥当ではないでしょうか。5月11日(月)の米財務長官の訪日に向け、いったん米ドル/円は戻り売りのスタンスです。

(出所:TradingView)
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