米ドル/円は一気に円高へ! 高田日銀審議委員が「連続利上げ」の可能性に言及
今週(8月31日~)、日米から出てきた2つの重要な発言により、一気に円高に振れる展開となっています。
1つは、9月2日(水)に行われた日銀の高田審議委員の記者会見での発言です。
記者会見の中で、高田氏は日銀の金融政策を「基調的な物価を上げていくという状況も変わり得るため、これまでと違った考え方が必要になる」と語りました。
そのうえで、利上げのペースに関して「2025年までは年2回のペースだったが、2026年は局面が変わって新たなレジーム(枠組み)になった」「年2回の利上げが必ずしも決まっているものではない」「結果として連続になることも一般論としてあり得る」と発言しています。
また、1回の上げ幅についても「(従来の0.25%ずつの利上げ幅は)必ず決まっているようなものではない」と話しました。
高田審議委員は9名の政策委員会メンバーの中で、もっとも利上げに前向きな委員であることは知られていましたが、かなり踏み込んだ内容でしたので、マーケットに一定の衝撃を与えました。
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ベッセント米財務長官が日本のリフレ政策に釘をさす
2つ目は、米国のベッセント財務長官の発言です。
ベッセント米財務長官は米南部ノースカロライナ州アッシュビルで開いたG20(20カ国)財務相・中央銀行総裁会議が9月1日(火)に閉幕した後、記者会見しました。その場で、「日本にリフレ政策をやめるべきだと伝えた」と明かしました。
実際に彼は、8月30日(日)に日銀の植田和男総裁、翌31日(月)に片山さつき財務相と会談していますので、これらの会談で日本側に伝えたものとみられます。
リフレ政策とは、緩やかな物価上昇を目指し、金融緩和に前向きなだけではなく、財政出動にも積極的なことを示します。つまり、日本に利上げを迫っただけではなく、積極的な財政出動に対しても釘をさしたことになります。
この2つの発言を受けて、一気に円買いが加速し、米ドル/円も160円台から155円台にまで下落しました。

(出所:TradingView(トレーディングビュー))
もともと、今回の円安の主な原因は、高市政権のリフレ政策だと言われてきましたので、それが転換することになれば、状況も変わるということです。
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米ドル/円の円高は続く? 9月の日銀会合が重要な分岐点に
この流れが続くかどうかは、今後の高市政権と日銀の行動にかかっています。
まず、積極的な財政政策に関してですが、すでに片山財務大臣は、日本はリフレ政策をとってはいないと反論しています。
すでに140兆円を超える概算要求を決めていますが、そこから絞りなおすということはやらないと思われます。
日銀に関しては、9月17日(木)~18日(金)に行われる金融政策決定会合が最重要なイベントとなってきます。
この会合で0.5%の利上げを実施する、もしくは連続利上げの可能性を示唆することがあれば、さらに円高が進む可能性が高いと思います。
逆に、中途半端な結果に終われば、再び円安に戻る展開になってくると考えています。この会合の注目度がより高まってきました。
私がいつも申し上げているのは、相場は投資マネーがどう動くかで決まるということです。それは投資家が何を見て、判断しているのかにかかっています。
現在続いている投資マネーの海外流出の流れが転換するかどうかを、データを確認しながらチェックしていきたいと思います。
現時点では、決めつけはしないようにしておきますが、結局は円安の流れを変えるほどの大きな政策転換は難しいのではないかと考えています。
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