■アメリカの債務問題には要注意!
先週のコラムでは、ユーロ/円、英ポンド/円、米ドル/円の戻り売りを推奨し、戻りの水準のメドも示しました(「世界経済停滞で円が買われるワケは?米国も欧州も経済が弱く、当面は円高か」を参照)。
その方針や考え方に変化はありません。
理由はカンタンで、為替市場を取り巻く経済環境に何も大きな変化が見られないからであり、相場観も、それに基づいたトレード方針も、そのまま維持しておきたいと思います。
ただ、1つ気をつけておいてほしいことがあります。それは、アメリカの債務問題です。
いろいろなところで報道されていますので、もう詳しくお話をする必要はないと思いますので、解説は割愛します。
ともかく、8月2日(火)までに債務の上限を引き上げることを決めなければ、アメリカは財政破綻になってしまいます。
■米ドルが急上昇した場面では戻り売り戦略が有効
さすがにそんな状況を迎えるのはマズイと関係者も思うでしょうから、最後は何らかの妥協案で収まる可能性が高いと思います。
そうなった場合、一時的かもしれませんが、米ドルが急上昇する展開になるのではないかと思っています。その動きにやられないように対応をしておいてほしいと思います。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 日足)
逆に、米ドルが十分に上昇したところで、「米ドル売り」を仕掛ける戦略が有効だと思っています。どのあたりまで米ドルが上昇するのか、しっかりと見極めたいと思います。
万が一合意できないということになれば、米ドルは暴落してしまうでしょう。
■やはり、円高懸念は常について回りそう
ところで、先週の財務金融委員会で、野田財務大臣に円高についての認識を質問しました。大臣からは「現在の動きは偏りすぎているという認識を持っている」との答弁がありました。
しかし、実際のところ、為替介入を実施したぐらいでは、円高傾向を止めることは難しいと思います。
本気でやるなら、日銀にも大幅な量的緩和の協力をもらって、果断に取り組む必要があると私は考えています。
今はあらゆる手段を使って、円高是正に取り組む姿勢を見せることが重要です(もちろん、将来的には円高に強い経済構造を作っていかなければなりませんが、今はそのような環境が整っていません)。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
財務省には覚悟を決めて、あらゆる手段を使い、円高是正に取り組む姿勢を見せてほしいと思っているのですが、残念ながら、そこまでの意思は感じられません。何とか腹をくくってもらいたいと強く思っていますが、今のところは芳しくありません。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 日足)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 日足)
そうであるとするならば、やはり円高懸念が常について回るということを念頭においておくしかなさそうです。
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