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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

GDPでドル全面安
わかりやすいのはドル円ショートなのだが

2012年01月30日(月)18:16公開 (2012年01月30日(月)18:16更新)
持田有紀子

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 金曜日の注目は、欧州の信用問題よりもアメリカのGDPだった。私の構えとしては、事前の予想がプラス3.0%とあって高めに出ているので、それよりも低いほうにベットしてみたいと思っていた。別にアナリストではないので、正確な根拠みたいなものはない。ただ1月に入ってからの1か月で積み上がったものといえば、株高とユーロの戻しである。完全にマーケットのリスク許容度は上がっており、ポジションもそちらの方向に傾いているのは明らか。そこで悪い結果が出たほうが面白いのではないかと考えた次第だ。

 指標の出る直前にドル売りを仕掛けるか、ユーロ円でも売り込んでおくかである。作戦は決まってはいるものの、問題はそれまでにドル安に動いてしまうことである。あまりにも同じことを考えるプレーヤーが多すぎて、出る前からドル円が76円台とかに突入してしまうと、さすがに数日前に78円台を目撃していただけに売り込みづらくなってしまうレベルとなる。手が出ないのを恐れはするが、まあ、そのときはそのときで突っ込んででも売って行いくことになるのだろう。

 欧州序盤では19時前にユーロ買いに励むことにしている。この日はイタリア国債の入札があったが、結果などはどうでもよいのだ。その時間帯にかけて期待ベースでユーロが買い戻されることが多いから、そうするだけのことである。もしハズれた場合もGDPでの勝負に体力を残しておくように、軽いジャブ程度でユーロドルをスモール買った。

 すでに1.31台となっており、とても高いが1.3106で買っていった。長く持つつもりもないし、ユーロブルでもないので、このディールでは30ポイントも取れればホクホクである。欲がなかったのがよかったせいか、すぐに35ポイントを抜くことができた。これで一休み。お夕食を取ってGDPに向かった。

 発表前の22時過ぎには、ユーロドルは1.3140くらいで、ほぼ高値圏で張り付き。一方でドル円は76.95とあって、アジア時間に安値攻めしたレベルで、これまたドルの安値圏で張り付いている。みんなドルが売られると考えているのだろう。これで株安や金利低下でもともなえば、明らかなドル売り相場となってしまいそうだ。

 ドル円の戻りで77.05でオファーして待ってみたが、一度も77円に触れることはなかった。同じドル売りならばユーロドルでも買ってみるか、ということで@1.3146で買ってみた。先ほどのユーロロングを利食いしたのよりも高いレベルだ。先ほどの利益のバッファーを、今回のロスカットの準備に使うつもりで@1.3110に売りのストップ注文を置いておいた。

 GDPの発表ではプラス2.8%となり、私の思惑通りの結果となったが、為替相場のほうはそうはならなかった。純粋にリスク回避の方向へと動いたのだ。ドル円は下がる一方で、ユーロドルも下がる。つまりユーロ円主導の動きとなってしまったのだ。私の損切り注文は秒殺されてしまい、ユーロドルは1.30台へ。確かに株価も下がってきていたが、値幅はそれほどでもないため、こんなに極端にリスク回避に向かわなくてもよいのにと不平が出てしまう。

 私が損切りさせられた後は、ユーロドルはリバンドもあって1.31台の前半でウロウロ。その間も激しくはないものの、ドル円はストレートに落ちている。ドル円にしておけばよかったという選択ミスの後悔も出てきたが、ユーロ円もほどよく値がためしたようだし、特にユーロポンドの切り返しがきつそうだ。私は10ポイントでも取り返すことができればいいやと思って、再びユーロドルを買っていった。1.3122だったので損切り下レベルよりも上だったが、仕方がない。

 米国株も切り返してきていることもあって、ユーロも急激に上がり始めた。私はあんまり大幅な利益を期待していなかったので、20ポイントほどのフェイバーなところでやめてしまったが、ニューヨークの「ランチタイム以降にはユーロドルは1.32台に到達。そのままの高値圏でクローズした。ユーロはほぼ全面高の状態となった。ああ、なんとなく無駄なトレードが多かった感じだ。

 本日は独仏伊会談やEU首脳会議があるので、そちらを重視した動きとなろう。もちろんいまだに未解決のギリシャの救済問題も話題の中心となりそうだ。まあ、テクニカル的にもユーロを買いやすいレベルに入ってきたので、当分はユーロの押し目買いが基本のスタンスということになる。ただアジア時間の朝からグローベックスでの米国株などは大幅に下落しているので、リスク回避という一面も注意が必要だ。


日本時間 18時00分

 


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