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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

IMFも経済見通しを下方修正
ユーロベアでも要人発言に注意せねば

2012年10月09日(火)18:28公開 (2012年10月09日(火)18:28更新)
持田有紀子

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 週を越えてユーロ円をショートで持ちこしてしまった。金曜日は失業率が良かったということで、リスクテークの相場展開となる局面もあって、クロス円は上昇したのだが、どうにも失業率の改善には懐疑的にならざるをえず、CNBCなどの経済番組でもさかんにそれを指摘していたからだ。

 102円台のミドルだから完全な逆張りだ。週明けはアメリカが休みだが、その間のアジア時間と欧州時間でどのように消化されるかに期待しての一手だった。ユーロ円はニューヨーククローズよりも安く始まったが、日本も休みのために動意には欠ける。

 昼間に世銀の発表があって、アジアの経済見通しを大幅に下方修正するというものであった。そう言えば、そろそろ世界の要人が東京に集まってくる頃あいでもあった。それによって中国株が大きく下がり始めた。中国は大型連休の後でもあったので、その株価動向には特に注目が集まっていた。

 緩和期待のようなものもあった分だけ、反動での下げもともなっているようだ。それで日経先物もスリップ。先週末の海外クローズである8990円から100円以上の下落を呈した。ランチタイム以降は完全にリスク回避が主流となり、クロス円も全般的に下げ基調。それでユーロ円も102円台を割り込んでくる。ここまで来ると私もユーロ円のショートのロスカットは102.10まで下げざるをえない。

 欧州序盤では一段安となった。ユーロ円は101.50アラウンドまで突っ込み、そのまま安値張り付きの状況。たしかに欧州株の先物価格も下がって入るのだが、グローベックスでの米国株はあまり下げていない。アメリカもコロンブスデーで休みなのだが、株式市場はやるという。

 そしてあんまり下げていないのが、かえって不気味だ。私の気持ちとしては一刻も早く利食いして逃げたい気持ちなのだが、プライスが戻っていない以上、買い戻す理由がない。そこで自分を苦しい立場に追い込むために売り増しをすることにした。

 フェイバーだから出来ることなのだが、ともかくも損切りラインを近づけなくてはいけないのだから、利食いを逃すことは少なくなる。そこで2回目に101.50を割り込んできたところで売り増しを敢行した。

 この2回目の下押しではユーロ円は101.25まで。目で見た安値よりも10ポイント戻ったら、トレイル的に買い戻そうと思っていたので、101.36で全部を買い戻した。結果的にではあるが、久しぶりにユーロ円で1円以上抜くことができた。

 今朝になってIMFも経済見通しを下方修正。しかしマーケットでの反応は限定的で、むしろアジア株は昨日の終値よりも上がってしまい、特に中国株は大きく戻してきている。ちょっと昨日と違った展開になっているので、相場には入りにくい。

 今日からIMF・世銀の年次総会が始まる一方で、ECB・FRBの合同会議やEUの財務相会議なども開かれる。経済がテーマの会合が多いので、要人発言などで相場が左右に振り回されることも多くなりそうだ。

 注意が必要と言いながらも、いかんともしがたい。基本に忠実にストップ注文を小まめに置いて対処するしかなさそうだ。私としてはユーロベアで構えているが、それも欧州序盤の動き次第である。


日本時間 18時10分
 


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