■豪ドル/米ドルは0.95ドル台を回復し、上値は限定的
クロス円が総じて反発する中、注目はユーロ/円です。
まず、これまでユーロ/英ポンドや、ユーロ/豪ドルがじり安の展開の中、ユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)に上値を抑えられ、ユーロ/米ドルは英ポンドや豪ドルと比較すると米ドル安の流れに遅れをとっていました。
そのユーロ/米ドルも「テーパリング見送り」の報道とともに反発。
前々回のコラムでご紹介した豪ドル/米ドルは、8月5日(月)の0.8848ドルから0.9530ドルまで高騰し、すでに700pips弱も急騰しています。
【参考記事】
●年内利下げ観測後退の豪ドルは最弱から一転、最強通貨に!豪ドル/円は95円台へ(2013年9月5日、西原宏一)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
ユーロ/豪ドルも一時、1.41ドル台まで急落し、豪ドルは短期間に急騰。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/豪ドル 4時間足)
豪ドル/米ドルも0.95ドル台を回復したことで、上値余地が限定的になりつつあります。
■ユーロ/円は133.50円を上抜ければ次は138円か
一方、ユーロ/米ドルは、8月20日(火)以降、強烈なレジスタンスとなっていた1.3452ドルを上抜け、一気に1.35ドル台に乗せ、1.3544ドルの高値をつけました。
2013年2月1日の高値である1.3711ドルへ向けて、上昇しています。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
こうした米ドル売りの流れの中、米ドル/円の下値は限定的となっています。
現在、「法人税率引き下げ」が現実的になりつつあり、マーケットでは10月1日(火)に「消費税率引き上げと法人税率引き下げ」が発表されるのではないかという思惑が広がっています。
こうした中、調整以外では、米ドル/円の下値も限定的。
結果として、ユーロ/円の上値余地は拡大しており、本日133円台を回復しました。
仮に、レジスタンスである133.50円をクリアに上抜けられると(※)、ユーロ/円の上値余地はさらに拡大し、138円に向けて上昇する可能性が濃厚になってきます。
(※編集部注:本稿執筆後の編集作業中にユーロ/円はさらに上昇。133.50円を上抜けている)
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
ユーロ圏リスクも後退し、上値余地が拡大したユーロ/円の動向に注目です。
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