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■イエレンＦＲＢ議長の弱気な発言の真意は？

 さて、米国についてです。米国では、３月31日（月）にイエレンＦＲＢ議長が講演を行っていますが、ここで今までとトーンが違った内容の発言をしています。少し抜粋してみます。

「異例のコミットメントはまだ必要であり、この先も当面必要だろう。これは他の米金融当局者も広く共有している見解だと確信している」

「グレートリセッションの傷痕はまだ残っており、目標達成には時間がかかるだろう」

「フルタイムではなくパートタイムの職に甘んじる労働者が多いほか、伸び悩む賃金や低い労働参加率、失業期間の長期化について経済や労働市場に依然として相当のたるみがある」

 などなどです。

 簡単に言えば、雇用市場も経済回復も質的に課題があり、リーマンショックからまだ立ち直っているわけではないと発言しているわけです。

 ずいぶんと弱気な発言内容です。つい１カ月ほど前までは、2014年の秋口頃には量的緩和を停止し、2015年の春先には金利を上げるという可能性に言及していたのに、同じ人の発言とは思えないような内容です。

■米国の株価は堅調！ 円安方向に向きやすいか

 市場も真意を測りかねている感じですが、景気が落ちないように慎重に金融政策を運営している姿勢を見せているのだと考えれば、米国の株価は今後も堅調。

米国株（ＵＳ30） 週足

（出所：米国ＦＸＣＭ）

 したがって、円相場もどちらかといえば円安方向に向きやすいということだと思います。米ドル/円は大きく上昇することはないにしても、底堅い動きにはなると思います。

米ドル/円 日足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：米ドル/円 日足）

■日経平均とＮＹダウに見事な相関！ 日経平均もしっかり

 最後に１つおもしろいチャートをお見せしましょう。

日経平均とＮＹ円建てダウ平均の推移

 これは、ここ十数年の日経平均と円建てのＮＹダウ平均の推移を示しています。見事に相関しています。

 つまり、日経平均はＮＹダウと円相場に大きな影響を受けているということです。チャートから考えれば、米国の株は堅調、円相場も円安傾向ということであれば、日経平均もしっかりした動きになるということだろうと思います。

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