■米医薬品大手の買収報道が英ポンドの底堅さに
加えて、マーケットではファイザーとアストラゼネカの大型買収報道が英ポンドを底堅くさせています。
ファイザーのアストラゼネカ買収、提示額引き上げが必要
米医薬品大手ファイザーによる英医薬品大手アストラゼネカ 買収計画について、提示額を約1050億─1100億ドルに引き上げ、現金支払いの割合を高める必要があると投資家はみている。
ファイザーからの2度の買収提案をアストラゼネカは拒否。英国の買収関連規定に基づき、ファイザー側は5月26日までに買収計画を進めるか、撤回するかを決めることになる。
(中略)
ファイザーが1月に提示した額は588億ポンド(988億ドル)相当、1株当たり46.61ポンド。これを現金30%、株式70%の割合で支払うという内容だった。ファイザー側は、この提案の引き上げが可能かを検討する見込み。
アストラゼネカは自社を「著しく」過小評価した提案で、特に現金支払いの割合が低いことを問題視した。
(出所:ロイター)
買収が成功するかどうかはまだわかりませんが、提示総額は987億ドル(約10兆円)との噂もあります。どの部分がキャッシュ払いなのか、どのくらいの為替が出るのかという話題がマーケットでは飛び交っており、英ポンドを底堅くしています。
■英ポンド/円は170円台後半まで上値余地拡大か?
英国の雇用改善に加え、医薬品会社の大型買収の噂もあり、英ポンドは主要通貨に対して軒並み堅調。
ユーロ/英ポンドは、今年に入ってサポートの0.8200ポンド近辺で何度も止められていますが、調整が終わり、このレベルを割り込むと次のターゲットは0.8000ポンド。
(出所:米国FXCM)
このところ、ユーロ/円が140円-142円で膠着しており、米ドル/円も前述のようにレンジ。
結果としてじわじわと上昇している英ポンド/円の上昇余地が拡大。
(出所:米国FXCM)
170円台後半あたりまで上値余地が拡大してきているのではないでしょうか?
主要通貨のボラティリティが軒並み低下している中、じり高で推移している英ポンド/円に注目です。
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