■イエレンFRB議長の発言に、特段の驚きはなし
この1週間(7月10日~)は、ほとんど目立った材料は出てきていません。
7月15日(火)、16日(水)と、米国のイエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、半期に一度の金融政策に対する議会証言を上下両院で、それぞれ行いました。
その場で利上げの時期について突っ込んだ質問をされていましたが、時期は明言せず、「状況を見て判断する」という極めて優等生的な発言をしましたので、ほとんど材料視されることはありませんでした。
「雇用環境の改善が予想より早まれば、利上げの時期も早まる」と、雇用という分野に初めて限定した言及をしたので、市場関係者の中にはその点を注視している人もいるようですが、元々FRB自体の目的の中に、「雇用の最大化」というものが入っていますので、私としては特段の驚きはありません。
そういう状況ですから、先週(7月10日~)から何も変化はしていません。
【参考記事】
●米量的緩和10月終了へ。市場への影響は?このところポンドが上昇している理由とは?(7月10日、今井雅人)
■国内株式市場はしっかり。当面崩れることはなさそう
国内の株式市場に関しては、米国の株式市場が連日、史上最高値を更新している影響もあり、また、公的なお金が株式市場に流れ込んでいることもありますので、しっかりとした動きをしています。
(出所:米国FXCM)
(出所:株マップ.com)
今後も大きく崩れるような展開は、恐らくないでしょう。
■米ドル/円は101円台にすっかり定着…
為替市場の方は、冴えない動きが続いています。
特に鈍いのが米ドル/円です。チャートを見てもわかるとおり、101円台から102円台、特に最近は101円台にすっかり定着してしまいました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
いずれレンジを抜けるときが来るのでしょうが、今はその気配すらない状態が続いています。その他の通貨ペアも、際立った動きをしているものはないようです。
■ユーロ/米ドルの1.35ドル近辺は一度ロングに
基本的にレンジ相場が続いていますが、冴えない中でも、少し方法はないか、考えてみることにします。まずは、ユーロ/米ドルです。ここのところ、さほど材料がない中、また1.35ドル台前半に下がってきました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
このエリアは、2014年1月の終わりから2月の初めにかけて、さらに、6月にも、ここまで2回跳ね返されている水準ですので、1.35ドル近辺は、一度ロングにしてもおもしろいのではないかと思います。
ただ、今のところ大きく上昇していく感じではないので、細かくポジションを回転させる必要があるのではないかと思っています。
前回のコラムで英国の話をしましたが…
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