■米ドル高の流れが続いているがペースは鈍ってきた
みなさん、こんにちは。
金融市場の流れにしっかりと乗れているでしょうか? 前回のコラムまでお話してきたことが、そのまま起きているなか、予想どおりの展開となっているので、今回は特段申し上げることもないのですが、少し今週(9月22日~)の動きを確認してみたいと思います。
【参考記事】
●FOMCでドル高が進んだ3つの理由とは?米ドル高・円安が続く限り流れに乗って!(9月18日、今井雅人)
まず、基本的に米ドル高の流れが続いてはいますが、さすがにペースは鈍ってきました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 4時間足)
ポジションもかなり米ドルロングに傾いている模様ですし、米ドル高のスピードの速さに警戒感が出てきているという面もあります。
これも前回のコラムまで予想をしていたとおりの動きなので、まったく違和感はありません。想定内の動きです。
■臨時国会の注目は、まずGPIFの新運用体制
さて、国内では、2014年9月29日(月)から臨時国会が開かれます。
個人的な話をすると、今回から予算委員会の理事になりました。民主党の理事が同い年の前原誠司議員であるので、タッグを組みながら論戦に臨みたいと思っています。
市場に関係があるということでは、まず、塩崎厚生労働大臣がGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の新しい運用体制をどう構築していくのかに注目をしておきたいと思います。
とはいっても、すでにリスク資産での積極運用を打ち出しているので、市場への影響も限定的にはなると思いますが、どの程度の積極性なのかを見極める必要があると考えています。
また、2014年12月に予定されている消費税引き上げの判断がどうなるかにも注目しておきたいと思います。
ただ、これもギリギリまではっきりとしたことは言わないと思うので、ここ1~2カ月という意味では、材料にはならないかもしれません。
■米国景気占う雇用と住宅がともに順調
海外に目を向けてみると、米国が好調です。昨日、9月24日(水)に発表された8月の新築住宅販売件数は、2008年5月以来で最多となりました。
2008年と言えば、リーマンショックの年であるので、リーマンショック以前の水準に戻ったということになります。
雇用環境の改善も安定的に進んできていたので、私が従来から米国の景気を占うのに重要視していた、雇用、住宅双方とも順調ということになります。
【参考記事】
●2014年のドル/円レンジは98円~115円!日本経済安定、米国経済は順調に回復か(1月9日、今井雅人)
こうした状況があるからこそ、FOMC(米連邦公開市場委員会)でも早期利上げに対して楽観的な意見が出てくるということなのでしょう。ファンダメンタルズがしっかりしている以上、米ドル高の流れが大きく転換してしまうということは、考えられないということです。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
■115円~120円程度までの米ドル高・円安はあるか
これまでも申し上げてきましたが、どこまで米ドル高が進むといった水準で予想をするのではなく、為替市場を取り巻く環境、状況の変化を見ながら判断をしていくというのが王道であります。
【参考記事】
●FOMCでドル高が進んだ3つの理由とは?米ドル高・円安が続く限り流れに乗って!(9月18日、今井雅人)
しかし、そうは言っても具体的な水準も参考にあった方が良いという声も当然あるでしょうから、少しそれを考えてみたいと思います。
1990年ぐらいからのチャートを見ると、米ドル/円はきれいな上下動を繰り返していることがわかります。

(出所:米国FXCM)
1990年に160円の高値をつけ、1995年に79円まで下押し。1998年に147円、1999年には101円。その後は、2002年に135円、2005年に101円、2007年に124円、2012年に76円。そして、今回の上昇トレンドです。
そう考えると、115円~120円程度までの米ドル高・円安は、あってもおかしくはない、ということになります。
また、ユーロ/米ドルについては、2012年に記録している1.22ドル台というのが、1つのメドとなってくるのではないでしょうか。

(出所:米国FXCM)
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