■米ドル/円は110円達成後、調整ともみ合いに
前回のコラムでは、以下のように書きました。
「110円という非常に区切りの良い数字を達成したということで、短期的には、市場に少し達成感が出てくるかもしれません。つまり若干の調整と、その後のもみ合いの展開というのが、もっともありがちな動きではないかと思います」
【参考記事】
●110円をつけた米ドル/円、今後の行方は?0.1%も急落した米長期金利の動向注視!(10月2日、今井雅人)
この1週間(10月2日~)の動きを見てみると、大体そんな感じの動きになっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
■米雇用統計では米国の雇用改善が確認されたが…
先週末の10月3日(金)に、米国の失業率が発表になりました。失業率はとうとう5.9%と6%を割り込んできました。リーマンショック前以来の低水準です。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
同時に発表された、非農業部門雇用者数の増減は前月比で24.8万人の増加となり、予想をはるかに上回る結果となっています。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
また、前月分も上方修正されました。米国の雇用は、順調に回復していることが確認されたわけです。
指標が発表された10月3日(金)、米ドル高が進み、いったん108円台前半まで下落していた米ドル/円も、また110円手前まで上昇しました。しかし、週が明けると、またじりじりと下がり始め、米ドル/円は107円台まで下落して10月9日(木)現在に至っています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
これだけ強い雇用統計が出たのにもかかわらず、その市場への影響がたった1日で終わってしまったというのは、あまり記憶にありません。やはり調整局面に入っているということを端的に表しているのだと思います。
■IMFが世界経済の成長見通しを引き下げた
その後、少し注目すべき話題もありました。まず、IMF(国際通貨基金)が世界経済の成長見通しを引き下げたということです。
IMFはいつも修正をしており、最近も下方修正が続いています。世界的な機関であるからには、「最初からしっかり予想しろ」と言いたいところではありますが、それはさて置き、2014年の世界全体の成長率の見通しを3.3%と従来から0.1%引き下げました。
また、2015年の成長率も3.8%と、従来より0.2%引き下げました。どの国もなかなかうまくいっていないようです。
そんな中、10月8日(水)に…
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)