■原油安で株価下落!
10日(水)には、米原油在庫が予想に反して増加していたことをきっかけに、WTI原油先物(※)価格が60.43ドルまで急落すると、NYダウや日経平均先物が揃って下落。
(※編集部注:「WTI」とは、米国テキサス州西部とニューメキシコ州南東部で算出される原油の総称。「WTI原油先物」は、ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されており、NY原油先物などとも呼ばれる。「WTI原油先物」は、北米の原油価格の指標となっている)
(出所:米国FXCM)
(出所:米国FXCM)
米10年債利回りも、一時2.1551%にまで急低下するなど、ポジション調整の動きが加速しました。
(出所:CQG)
■深い下押しの後はまとまった買いを観測
年末が近づくにつれて、海外勢中心に市場参加者が減少。市場の流動性はかなり低下しているなか、さまざまな要因が重なったことを受けて、これまで積み上げてきたポジションの調整売りが続いています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
米雇用統計というビッグイベントをこなした後、日本の総選挙なども控えており、センチメントもさらに慎重にならざるをえないようです。
ただ、12月は毎年こういったポジション調整の動きが強まることが多いもの。相場の方向性を変えるような大きな転換が行われているわけではなく、あくまでも季節的な要因が強い、通常の動きととらえておきたいところです。
本邦実需勢や年金などの本邦長期資金は、引き続き下値を拾う姿勢に変わりなく、これまでも深い下押しの後は、必ずまとまった買いが観測されています。
■2014年最後のFOMCと日銀会合に注目!
来週(12月15日~)は総選挙も終わり、2014年最後のFOMC(米連邦公開市場委員会)と日銀金融政策決定会合が行われる予定です。FOMCではフォワードガイダンスの一部である「相当な期間」という文言の変更が検討される見通し。
また、日銀に対しては、ETF(上場投資信託)買入れのタイミングをめぐる市場との対話が試されることになるでしょう。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)