■「#WalkAway」で民主党離れが進む
現在、ツイッターのハッシュタグで「#WalkAway」というのが話題になっています。
これは、「民主党から#WalkAway(遠ざかる)」という意味になります。
現在、米国では「#WalkAway」という新しい草の根運動が起こっている模様。
政治色が強くなるため詳細は割愛しますが、これは、リベラルに愛想をつかした一般市民が民主党を捨てる運動のようです。
実際、「#WalkAway」と検索するとかなりの数でヒットするので、「#WalkAway」運動というのは、拡大しているのではないでしょうか。
前述の報道官を入店拒否するという報道なども、「#WalkAway」に影響を及ぼしているようです。
■テイラー・スウィフトが民主党支持を表明
これに対して、民主党サイドもいろいろと反撃をしている模様。
たとえば、テイラー・スウィフト。
米歌手T・スウィフトが民主支持表明、政治に関する沈黙破る
米人気歌手テイラー・スウィフト(28)は7日、政治に関する沈黙を破り、自身のインスタグラムで、11月6日の米中間選挙ではテネシー州の民主党候補に投票すると明らかにした。
出所:ロイター
しかし、この報道で、投票率が上がり、民主党が有利になるとは言い切れません。
こうしたセレブの民主党支持の報道は、共和党支持者の反感を招くことにもつながり、彼らの投票率が上がり、結果として、共和党が有利になるのではないか?という意見もあります。
こうした民主党の後退が、共和党の勢いを増す形になっています。
■現状、上院は共和党、下院は民主党がメインシナリオ
では、「米中間選挙」で想定されるシナリオに対して、本稿執筆時点での確率と、マーケットがどのような反応をするのかをまとめてみます。
(1)上院は共和党、下院は民主党が勝利する(85%)
これはコンセンサスどおりで、マーケットへのインパクトはなさそう。
ただ、民主党が大勝した場合は、株売りに傾くと想定されます。
(2)上院、下院とも民主党が勝利する(ほぼ0%)
可能性は、ほぼゼロ。
ただ、実現すれば、大規模なリスクオフへと傾斜。
(3)上院、下院とも共和党が勝利する(15%)
これは、2016年のトランプラリーの縮小版になります。
つまり、「株高、円安」の展開。
(2)の上院、下院とも民主党が勝利する可能性は、ほぼゼロなので除外します。
マーケットが大きく動きそうなのが、(3)の上院、下院とも共和党が勝利し、「株高、円安」の展開になること。
ただ、これも2016年のトランプラリーのミニ版であるため、株高、円安も大相場には、なりそうもありません。
それは、10月の日米株価の急落のショックが大き過ぎて、記憶に新しいことも影響しています。
■中期では、株、米ドル/円の上値は重い…
結果として、米中間選挙後も、短期的には結果に左右されるものの、中期では、株、米ドル/円とも、上値は限定的だと想定しています。
(出所:Bloomberg)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
2016年の米大統領選同様に、今回の米中間選挙も事前の世論調査があてにならないため、予断を許さない展開だと想定されます。
しかし、米中間選挙をきっかけに、マーケットのボラティリティが高まる公算が高いこと、そして、10月の株急落で、株、米ドル/円とも上値は限定的であることは変わりません。
来週(11月5日~)の米中間選挙の行方に、注目です。
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