■NYダウと日経平均は、200日線程度まで調整も
アメリカのMMF(マネー・マーケット・ファンド)は3.5兆ドルの残高があるそうです。
リスクをとれる380兆円のお金が控えている、ということですね。ただ、今の株式市場は、あまりにリスクに対して鈍感なように思えます。
NYダウ、日経平均ともに200日移動平均線との乖離が大きくなっています。200日移動平均線程度までの調整は充分、考えられますね。
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(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
12月15日(日)の、米国の中国に対する追加関税の延期を前提に動いている相場なので、発動や報復といったニュースが出ると、グラっとくる可能性はあるでしょう。
■ロシアの減産延長反対で原油は急落
原油市場は先週(11月25日~)末、大きく崩れました。材料視されたのは、アメリカが70年ぶりに原油の純輸出国となったこと、今週(12月2日~)開催されるOPEC(石油輸出国機構)総会、OPECプラスでの減産延長にロシアが疑問を呈したことの2つです。
崩れたといってもまだレンジ内ですが、さらに下落するようだと株式市場への波及に警戒ですね。ただ事前にネガティブなニュースで下げましたから、産油国が減産延長で合意できれば上がりやすい状況にはなりました。

(出所:Bloomberg)
■英ポンド/米ドルは総選挙に向けて1.30ドルへ
今週(12月2日~)は、その他にも米雇用統計やRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])理事会が控えています。RBAは政策金利据え置きの見通し。市場の織り込みを見ると、次回、利下げは、来年(2020年)4月以降というのがコンセンサスです。
大きなテーマとしては、やはり来週(12月9日~)の2大イベント。12日(木)の英総選挙、そして15日(日)の米国の中国に対する追加関税発動の有無が注目ですね
それまでリスクオン的な相場が続くのかどうか。米ドル/円は110円にバリア・オプションが設定されているようです。110円に向かう可能性はありますが、バリアを一度で破るのは難しいでしょう。
今週(12月2日~)の戦略としては、英ポンド/米ドルの押し目買いを継続です。保守党勝利の織り込みが進むにつれて、1.30ドルを目指していくのではないかと思います。

(出所:TradingView)

(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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