■米ドル/円は短期的にボトムアウト
先月(5月)から、この「ソフトバンクグループがTモバイルUS株を売却する」とのウワサはマーケットで拡大していました。
そのため、今月(6月)、米ドル/円が急騰する場面でも、多くのトレーダーの米ドル/円の売り目線は、変わりませんでした。
理由は、前述の「ソフトバンクグループがTモバイルUS株を売却する」とのウワサで、極めてまとまった円買いが出る可能性が高まっていたこと。
さらにいえば、実際のところ、この取引が正式に発表になったとしても、こうした円買いが本当に出るかどうかも不明であるわけですが、正式発表になるまでは、巨額の米ドル売りが出るという思惑で、米ドル/円の上値が限定的になる可能性が高いためです。
実際、今月(6月)6日に米ドル/円が109.85円まで駆け上がった時、筆者を含め多数のトレーダーは米ドル円をショートに。
そして、6月23日(火)には、「ソフトバンクグループがTモバイル株を売却する」との正式報道で、マーケットが106.07円まで米ドルを売り込みました。
短期的には、このタイミングで米ドル/円はボトムアウト。
(出所:Trading View)
いわゆる、「バイ・ザ・ファクト」という流れに。
加えて、本邦の四半期末が近いためなのか、本日(6月25日)は本邦機関投資家からの米ドル買いが目立ちます。
■米ドル/円の反発局面は売りの好機に
「ソフトバンクグループがTモバイルUS株を売却する」とのウワサを背景に、マーケットのショートが増えていることも想定され、いったん米ドル/円は反発する局面が見られそうです。
過去のコラムのとおり、個人的には米ドル/円の売り目線は変わりませんので、今回、米ドル/円が「バイ・ザ・ファクト」により反発するようであれば、そこが米ドル/円の売り場を提供することになると想定しています。
【参考記事】
●トランプ大統領が習主席に再選支援懇願!? 米ドル/円は依然として100円への過程に(6月18日、西原宏一)
●米ドル/円は「雇用統計天井」で反落! ダウントレンド入り…中期では100円へ(6月11日、西原宏一)
(出所:Trading View)
「ソフトバンクグループがTモバイルUS株を売却する」との正式発表を受けた、米ドル/円の動向に注目です。
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