■ゴールド史上最高値、インテルショック、FOMC
今週7月29日(水)には、FOMC(米連邦公開市場委員会)の政策発表とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見が控えています。
今回、政策変更は織り込まれていませんし、変更もないのでしょう。
今後、あるとしたらフォワードガイダンスの強化とYCT(イールドカーブ・ターゲット)の導入ですが、市場では当局が政策金利のガイダンス見直しなど追加策を示唆するとの予想が高まっているようです。
こうした期待も、米ドル安の背景のひとつとなっているようですね。

7月29日(水)にはFOMCの政策発表とパウエルFRB議長の会見が控えている。市場では当局が政策金利のガイダンス見直しなど追加策を示唆するとの予想が高まっているようで、こうした期待も米ドル安の背景のひとつになっていると大橋ひろこ氏は指摘 (C)Bloomberg/Getty Images News
注目したいのが、株価の動向。
米国は、財政政策と金融政策の両輪でコロナ対策を進めています。
FOMCまでに株価が急落するようなことがあれば、パウエル議長の発言も変わってくるでしょう。
米株市場では先週(7月20日~)、懸念していたように企業決算で急落する場面がありました。
トリガーとなったのは、インテル。新たな半導体の開発遅れにより、インテル株は16%安に。
一方、コモディティ市場では、ゴールドが今日(7月27日)、9年ぶりに史上最高値を更新しました。

(出所:TradingView)

(出所:TradingView)
■米ドル/円が動き出せば、下落余地は大きい!
米ドル安ですからゴールド高となるのでしょう。
この1、2年、漬物石のように値動きの重かった米ドル/円とユーロ/米ドルですが、まず、対ユーロで米ドル安が進んでいます。
次いで、米ドル/円が動き出せば、下落余地は大きい。
104円台半ばは、何度も跳ね返された水準であり、抜けるのに時間がかかるかもしれませんが、抜ければ100円が見えてきます。
引き続き、米ドルの戻り売りでいいのでしょう。
【参考記事】
●株式市場が崩れるならドル/円は戻り売り。テスラショックに警戒! 22日は決算発表(7月20日、西原宏一&大橋ひろこ)
●ドル/円は年内100円割れでもおかしくない。株価反落で、あっさり下落するイメージ(7月13日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米ドル/円の戻りを慎重に売っていきたい。株価下落のトリガーは香港めぐる米中対立か(7月6日、西原宏一&大橋ひろこ)
●FB広告ボイコットやコロナ第2波で株安に!? 米ドル/円が上昇する場面あれば、戻り売り(6月29日、西原宏一&大橋ひろこ)

(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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