■株高とともに米ドル安・円安で、クロス円上昇
前述のように、マーケットの視点はワクチン開発後の世界を見据え、リスクオンへと動き出しています。
株高とともに、「米ドル安・円安へ」という流れになり、クロス円は上昇。
そして、クロス円での注目ポイントは、まず、英ポンド/円の140.00円。
これまで、英ポンド/円の上値を押さえ、重要なレジスタンスとして機能してきた140.00円を上抜けつつあります。
(出所:TradingView)
次が、当コラムで頻繁に取り上げている豪ドル。
【参考記事】
●「株安・米ドル高」の流れは早晩反転か? 豪ドルは悪材料出尽くしで中期的に反発へ(3月26日、西原宏一)
豪ドル/円は、3月19日(木)に59.91円の安値をつけてからセンチメントが急変。6月8日(月)には、一気に76.78円まで急騰。
わずか3カ月弱で、17円弱暴騰しました。
その後、2カ月にわたり77円がどうしても越えられず、狭いレンジでもみあっていました。
ところが、英ポンド/円同様、今週(8月24日~)の豪ドル/円は続伸。
本稿執筆時点では、強烈なレジスタンスである77.00円目前の76.82円まで上昇しています。
(出所:TradingView)
■ワクチン開発期待から、株高・米ドル安は変わらず
今月(8月)、マーケットの注目を一気に集めていたゴールドの調整も浅く、1900ドルを回復。連れて、対米ドルで豪ドルも反発しています。
(出所:TradingView)
本稿執筆時点で、豪ドル/米ドルは、再び200週移動平均線が位置している0.7250ドルのレジスタンスをブレイク寸前。
(出所:TradingView)
今週(8月24日~)、豪州の大手銀行ウエストパックが、来年(2021年)、豪ドル/米ドルが0.8000ドルに到達するというレポートを出しているようですが、これは、個人的な豪ドル/米ドルの見方と同じです。
今晩(8月27日)、ジャクソンホール会議で行われるパウエル議長の講演を控えており、彼の講演に注目ですが、「ワープスピード作戦」によるワクチン開発に対する期待があるうちは、株高、米ドル安は変わらず。
ゴールドと並走する形で上昇し、0.8000ドルを目指す豪ドル/米ドルを筆頭に、価値の劣化が続く米ドルの行方に注目です。
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