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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

110円へと反発を始めた米ドル/円に注目!
バフェット氏の日本の商社株取得も追い風か

2020年09月03日(木)12:10公開 (2020年09月03日(木)12:10更新)
西原宏一

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■ユーロ/米ドルは1.2000ドルが強烈なレジスタンスに

 ユーロ/米ドルの1.2000ドルには、巨大なバリア・オプションがあると言われており、8月6日(木)に1.1916ドルに到達して以来、月を通してマーケットが何度攻めても崩せなかった水準です。

 それが、9月入っていきなり1.2000ドルのバリア・オプションが決壊し、1.2011ドルの高値まで急騰。

 マーケットのセンチメントが「9月もユーロ/米ドルを中心に米ドル安が進む」というセンチメントになった局面で、ユーロ/米ドルはあっという間に、1.18ドル台前半まで急反落しました。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足

(出所:TradingView

 その要因は、ECB(欧州中央銀行)のチーフエコノミストの口先介入ともとれる下記のコメント。

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーでチーフエコノミストのフィリップ・レーン理事は、為替レートを金融政策の目標にしてはいないが、「ユーロ・ドルのレートは重要」だと、オンラインで行われたパネル討論会で語った。

出所:Bloomberg

 彼のコメントにより、ユーロ/米ドルの1.2000ドル超えはブルトラップとなり、当面1.2000ドルが強烈なレジスタンスとなりそうです。

■英ポンド/米ドルは1.3500ドルのレジスタンスを抜けられず

 9月1日(火)は、他通貨も極めて神経質な水準で推移しており、たとえば、英ポンド/米ドルは1.3482ドルの高値まで急騰。

 英ポンド/米ドルの1.3500ドルという水準は、昨年(2019年)12月13日、英国保守党が過半数獲得の流れ受けて1.3514ドルまで急騰したあと、「セル・ザ・ファクト」で一転して急落したレベルであり、重要なレジスタンスです。

【参考記事】
2大イベント終了で利益確定の動き加速!? トランプ大統領の弾劾裁判の影響は…?(2019年12月19日、西原宏一)

今回も、英ポンド/米ドルは1.3500ドルのレジスタンスが抜けなかったことになり、英ポンド/米ドルも急速に値を下げています。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足

(出所:TradingView

■日本株上昇と米ドル安懸念後退で、米ドル/円は110円へ

 ユーロ/米ドルが調整局面入りし、米ドル急落懸念が和らいだことで、米ドル/円のダウンサイドリスクも軽減される形となり、106円台に反発。

 加えて、次期首相は「菅官房長官で、ほぼ決まり」といった報道が多く、「アベノミクスは継承される」との思惑で、米ドル/円は、じわじわと値を上げる展開となっています。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 バフェット氏の日本株投資という報道で日経平均が2万3000円台を回復していること、そして、ユーロ/米ドル中心に、米ドル急落懸念が和らいでいることから、下値余地が限定的となり、110円へと反発を始めた米ドル/円の動向に注目です。


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