スプレッド縮小キャンペーン実施中の2通貨ペアで標準スプレッドを縮小?
外為どっとコム「外貨ネクストネオ」では、2021年5月31日(月)から7月31日(土)まで、9通貨ペアのスプレッド縮小キャンペーンを実施しています。
上のキャンペーンバナーに「提示時間帯拡大!」とあるのは、このキャンペーン以前に外為どっとコム「外貨ネクストネオ」で実施していたスプレッド縮小キャンペーンと比べてのものです。
過去のキャンペーンを遡ってみると、スプレッドが縮小されるのは各営業日の午後4時から翌午前1時までの9時間でした。それが今回のキャンペーンでは、午前9時から翌午前3時までの18時間へと変更になりました。9時間が18時間になったということは倍増です。
【参考記事】
●外為どっとコムのスプレッド縮小キャンペーンがパワーアップ! 注目の豪ドルも…
●外為どっとコムでトルコリラ/円含む11通貨ペアのスプレッド縮小キャンペーン開催中!
会社から帰宅して寝るまでの間に取引するなら以前の9時間でも十分ですが、主婦などお勤めをしていない人やコロナ禍で自宅時間が増えた人などへの配慮なのかもしれません。いずれにしても、スプレッドが縮小される時間が増えたのは、トレーダーにとって大歓迎ですね。
縮小の対象となっている通貨ペアは、英ポンド/円、英ポンド/米ドル、豪ドル/円、豪ドル/米ドル、ユーロ/米ドル、南アフリカランド/円、ユーロ/円、ニュージーランドドル/円、ロシアルーブル/円の9通貨ペア。
各通貨ペアのスプレッドの詳細は以下のとおりです。
※スプレッドはすべて原則固定
(出所:外為どっとコム)
表の左の数値は「午前3時~午前9時」となっていますが、これは要するに標準スプレッドです。南アフリカランド/円のみ、標準スプレッドも赤い文字になっていますが、これには理由があります。
実はこのキャンペーンは、スタート以降、対象通貨ペアの入れ替えがありました。キャンペーンスタート時にはロシアルーブル/円がなく、代わりにメキシコペソ/円が対象となっていました。その後、6月21日(月)にメキシコペソ/円の標準スプレッドが縮小されたことで、キャンペーン対象から外れます。
このとき、メキシコペソ/円だけでなく、南アフリカランド/円の標準スプレッドも縮小されたのですが、なぜ南アフリカランド/円は対象から外れなかったのでしょうか。以下は、6月21日(月)の両通貨ペアのスプレッド縮小の詳細です。
これを見ると、南アフリカランド/円の標準スプレッドは1.0銭原則固定から0.9銭原則固定に縮小しましたが、キャンペーンスプレッドは0.3銭原則固定なので継続してキャンペーンの対象となる意味があります。一方、メキシコペソ/円は新しい標準スプレッドとキャンペーンスプレッドが0.2銭原則固定で同じになったため、キャンペーンを続ける意味がなくなってしまったわけです。
この時点で、スプレッド縮小キャンペーンの対象通貨ペアは8通貨ペアに減りましたが、7月12日(月)からは新たにロシアルーブル/円が追加されたことで、再び9通貨ペアとなりました。ちょっとややこしいですね。
わずか3週間で4口座が同じスプレッドに
ちなみに、外為どっとコム「外貨ネクストネオ」が、キャンペーン中にもかかわらず、6月21日(月)に南アフリカランド/円とメキシコペソ/円の標準スプレッドを縮小したのは、以下のような事情があったと考えられます。
順を追って見ていくと、まずは2021年6月7日(月)に楽天証券「楽天FX」が南アフリカランド/円、メキシコペソ/円、中国人民元/円の3通貨ペアの通常スプレッドを縮小しました。
これを受け、GMOクリック証券「FXネオ」が1週間後の6月14日(月)に南アフリカランド/円とメキシコペソ/円の通常スプレッドを縮小、そしてその翌日の6月15日(火)、今度はDMM.com証券「DMM FX」が、同じく南アフリカランド/円とメキシコペソ/円の通常スプレッドを縮小したのです。
【参考記事】
●楽天FXで新興国3通貨ペアのスプレッド縮小! メキシコペソ/円は業界最狭の0.2銭原則固定
●GMOクリック証券が南アランド/円とメキシコペソ/円のスプ縮小! 楽天証券をライバル視?
●DMM FXの参戦で南アフリカランド/円、メキシコペソ/円のスプレッド競争本格化へ!?
そして、楽天証券「楽天FX」、GMOクリック証券「FXネオ」、DMM.com証券「DMM FX」の3口座ともに、南アフリカランド/円のスプレッドが0.9銭原則固定、メキシコペソ/円のスプレッドが0.2銭原則固定でぴったり一致していました。
この時点でスプレッド縮小キャンペーンの実施中だったとはいえ、急きょこの2通貨ペアの標準スプレッドを縮小したのは、外為どっとコム「外貨ネクストネオ」もこの流れに遅れてはいけないという気持ちの表れだったのではないでしょうか。
ロシアルーブル/円のスプレッドは外為どっとコムがトップ
キャンペーンの経緯が整理できたところで、改めて各通貨ペアの縮小スプレッドを見ていきましょう。
※スプレッドはすべて原則固定
(出所:外為どっとコム)
外為どっとコム「外貨ネクストネオ」がFX業界で単独トップに立ったのがロシアルーブル/円です。ロシアルーブル/円は、取り扱うFX会社が少ないなかでの1位ですが、6月にはトレイダーズ証券「みんなのFX」と「LIGHT FX」で取扱いがスタートし、外為どっとコム「外貨ネクストネオ」も含めた3口座が0.5銭原則固定で並んでいました。
【参考記事】
●トレイダーズ証券でロシアルーブル/円と大口取引用の米ドル/円ラージが取引可能に
ここに割って入ったのが、2020年にロシアルーブル/円の取扱いをスタートしていたSBI FXトレード。通常スプレッドは1通貨から100万通貨までが1.49銭原則固定、100万1通貨から1億通貨までが1.50銭原則固定ですが、2021年7月7日(水)から8月7日(土)のキャンペーンで、0.5銭原則固定を上回る0.38銭原則固定を打ち出してきたのです。
【参考記事】
●メキシコペソ/円スプレッド0.18銭原則固定は業界最狭水準! SBI FXトレードで資源国通貨6通貨ペアのスプレッド縮小キャンペーン
7月12日(月)に外為どっとコム「外貨ネクストネオ」がスプレッド縮小キャンペーンにロシアルーブル/円を加え、0.3銭原則固定にしたのは、おそらくこのSBI FXトレードのキャンペーンを意識したものと思われます。
暴動の勃発で南アフリカランド/円の値動きはどうなる?
そして、1位タイとなっているのが、南アフリカランド/円、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルの3通貨ペア。この中でとくに注目なのは南アフリカランド/円です。
先ほども紹介したように、外為どっとコム「外貨ネクストネオ」は南アフリカランド/円の標準スプレッドを0.9銭原則固定に縮小しました。これ自体は特筆するほどのスペックではないのですが、キャンペーンで提示されている0.3銭原則固定は、トレイダーズ証券「みんなのFX」と並んで業界最狭タイです。
【参考コンテンツ】
●FX会社おすすめ比較:取引コストで比べる「南アフリカランド/円スプレッドの狭い順」
ちなみに、トレイダーズ証券「みんなのFX」も南アフリカランド/円の標準スプレッドは0.9銭原則固定で外為どっとコム「外貨ネクストネオ」と並んでいるので、両社は意識し合っているといってよさそうですね。
南アフリカランド/円については、もともと資源国であり、高金利通貨として知られていますが、ザイFX!のYoutubeチャンネル「ZAiFXTV」の動画コンテンツ「西原宏一×大橋ひろこ今月のFX・投資作戦会議【2021年7月号】」では、アフリカのテクノロジー系のベンチャーなどが紹介されているのとともに、南アフリカランドの買い場が来るかも…という話題が出ています。
南アフリカランド/円の週足チャートを確認すると、コロナ相場での急落後はグングンと右肩上がりで上昇してきました。ここ2カ月ほどは下落しているものの、1年半ほどの大きな流れとしては堅調に推移してきたともいえます。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:南アフリカランド/円 週足)
このような動きをしてきた南アフリカランド/円ですが、ここにきて出てきた気になる材料は、南アフリカで民主化以来最大といわれる暴動が起きていることです。発端は、ズマ前大統領が収監されたことに対する抗議デモ参加者の一部が暴徒化したことで、各地で略奪や放火などが続いているようです。
4時間足チャートでここ数日の値動きを見ると、7月13日(火)から14日(水)にかけては下げましたが、15日(木)には戻す気配もあり、読みにくい相場展開となっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:南アフリカランド/円 4時間足)
南アフリカランド/円に関しては、トレードする前に暴動に関する最新ニュースはチェックしておいたほうがよさそうです。
外為どっとコム「外貨ネクストネオ」のスプレッド縮小キャンペーンに関連する話題をまとめて紹介してきましたが、本記事で紹介した通貨ペア以外でも、英ポンド/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/円あたりは業界2位タイですし、全体的に取引しやすいスペックになっています。
キャンペーン期間は7月31日(土)までと迫ってきていますが、スプレッド縮小キャンペーンは、取引高が必要なキャンペーンと違って、取引を開始すると同時に恩恵を受けられるので、気になっている通貨ペアがあるなら外為どっとコム「外貨ネクストネオ」の新規口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、外為どっとコムのウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
>>>外為どっとコム「外貨ネクストネオ」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(山口学)
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