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西原宏一_メルマガ取材記事
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ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?


ドルはどこまで下がるのか? (8)

2008年05月07日(水)01:16公開 (2008年05月07日(水)01:16更新)
ザイFX!編集部

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 ドルはこれからどうなるのか? このコーナーでは、その見通しをマット今井さん、松田哲さんと聞いてきたが、今回は為替を扱う当コーナーとしては異色の人に登場してもらうことにした。

 「私の専門はあくまで株。為替ではないですよ」とおっしゃるところを無理矢理お願いして、話を聞いたのは広瀬隆雄さんだ。

 広瀬さんは外国株の専門家。三洋証券、S.G.ウォーバーグ証券(現UBS証券)など、日本と米国の証券会社を経て、投資顧問会社・コンテクスチュアル・インベストメンツLLCを米国で設立。今はそのマネージング・ディレクターとして活躍している。

 BRICsをはじめとした新興国市場にメチャクチャ詳しい広瀬さん。自身で運営するブログ『いちカイにヤリ』は新興国の株などに関する、かなりマニアックで突っ込んだ内容が盛りだくさんだ。これが個人投資家の熱い支持を得て、大人気となっている。

 広瀬さんは『ザイFX!』の兄弟サイト『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』に「世界投資へのパスポート」というコラムを連載している。その中の1つの記事(「米国の住宅ローン問題は最悪期を脱した」)で、為替について触れていたので、今回、『ザイFX!』にも登場してもらうことにしたのだ。

 その記事では、「ドルはユーロに対して上昇する。ドル安=原油高という構図が崩れ、原油価格は下がる」と述べられていた。

 「ドル安=原油高」。これはこのところ、よく聞く「構図」だが、その理由が今イチわからない。そこで、広瀬さんにまずそこから解説してもらった。
 「原油価格をつり上げているのは中東の資金…というのが現在流れている”俗説”です。まずはその”俗説”から説明しましょう。

 原油は中東やロシアやアフリカなど世界のいろいろな場所で産出されます。しかし、それを国際間で取引する場合はドル建てとすることが通例です

 中東の売り手が欧州の買い手へ原油を売るケースを考えてみましょう。

原油はドル建てですから、中東の売り手は原油の代金としてドルを受け取ります。この時、ドルのレートが下がれば、その分、受け取った代金の価値が下がることになり、損した気分になるわけです。原油を売った代金でモノを買おうとしても、ドルが下がれば同じだけのモノが買えません」

 実際、産油国の輸入相手はEUが22%、米国が11%とのこと。中東をはじめとした産油国はドルよりもユーロでより多くモノを買っているのだ。そこで…

 「中東の売り手が、原油を売った代金による購買力を一定に維持するためには、ドル建てで表示されている原油価格を自らつり上げる以外にないという説明になるわけです」

 以上が、最近まことしやかに流れている「ドル安=原油高」の”俗説”だという。けれど、本当の理由はまだ別にあるというのだ。中東の資金だけが原油価格をつり上げているわけではないのである。

 では、「ドル安=原油高」の本当の理由とは何なのだろうか?

「ドルはどこまで下がるのか? (9)」へつづく)

(ザイFX!編集部・井口稔)
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