円安傾向が続くと円資産の価値が目減り!円以外の資産保有の検討を
ここ2カ月あまりで、あっという間に進んだ円安。ちょっと前まで115円前後で推移していた米ドル/円が、130円前後へ上昇しました。

(出所:TradingView)
米ドル/円チャートを見ているのに、「あれ? ユーロ/円だっだっけ?」と思ってしまうことがあるくらい、あまりの急騰に頭が追い付いていません。しかし、そんな悠長なことを言ってる場合ではない、危機的な事態が起こりつつあります。
それは、「円資産の価値の目減り」です。
このところ、物価上昇を肌で感じる場面も多いと思います。物価が上がると、収入が変わらなくても、購入できる物やサービスは減ってしまいますよね。つまり、「収入」が目減りしたのと同じことになります。
円安になると、この「収入」に起こる目減りが「円資産」全体に起こるということに。
「円安が進む=円の価値が相対的に下がる」わけですから、持っている円資産の絶対量が変わらなくても、価値は目減りしてしまいます。銀行に預金していようが、日本株を買っていようが、勝手に価値が下がってしまうというわけです。
【参考記事】
●米ドル/円は1米ドル=150円もあり得る!?「2022年はFXの年!」。米長期金利に注目すれば、今年の為替は初心者にもわかりやすい!
世界的なインフレで、諸外国の金利が上昇している一方、日本はマイナス金利を継続。金利差拡大による円安傾向が、今後しばらく続くと予測される中、資産を守るために「円以外の資産」の保有を検討するのが賢明かもしれません。
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円以外の資産といえば「外貨預金」?
「積立型のFX」なら「外貨預金」のデメリットもカバーできる!
「円以外の資産」と言われて、イメージしやすいのが「外貨預金」ではないでしょうか。
文字どおり「外貨」で「預金」するのですから、預金している外貨が堅調なら、円の価値が下がっても資産の目減りを押さえる役割を果たしてくれます。また、金利の高い通貨の預金を行えば、金利による利益も期待できます。
しかし、今回注目したいのは外貨預金ではなく、FXと外貨預金のハイブリッドのような金融商品、「積立型のFX」なんです。
というのも、「積立型のFX」は外貨預金のメリットを生かし、デメリットをカバーするような商品設計となっているから。
外貨預金は、もちろん先に挙げたようなメリットもありますが、次のようなデメリットもあります。
1.“預金”といっても為替の影響を受けるため、元本は保証されない
「積立型のFX」も為替の影響を受ける商品なのですが、後ほど紹介する「よりリスクを軽減する投資方法」が手軽に実践できる点で、外貨預金ほどのデメリットにはならないかと思われます。
2.預け入れ時にも引き出し時にも、基本的には手数料がかかる
「積立型のFX」でもスプレッドという形で手数料がかかるのですが、外貨預金に比べると金額がかなり安い、場合によっては無料なのが特徴です。
外貨預金の場合、メガバンクですと1米ドルあたり片道25銭~40銭程度の手数料が主流。ネット銀行ですとそれよりは安く、4銭~25銭のところが多いようですが、「積立型のFX」に比べるとやはり高コストになります。
手数料が高ければ、為替差益によるリスクが一層高まることにもなりますので、安いに越したことはありません。
3.預金保険制度の対象外である
外貨預金は預金保険制度、いわゆるペイオフの対象外であるという点も気を付けなければなりません。万一銀行が破綻してしまった場合は、1000万円以内の預金であっても全額返済が保証されていないというリスクがあります。
一方「積立型のFX」は通常のFXと同様、信託保全により資産が守られるしくみとなっています。
「積立型のFX」なら、レバレッジをかけて、
スワップポイントの付与を受けながら外貨を積み立てられる
ここからは、「積立型のFX」について、もう少し詳しく紹介していきましょう。
「積立型のFX」とは、あらかじめ設定したスケジュールにしたがって、あらかじめ設定した量の買い注文を、定期的に繰り返してくれるFX取引です。FX取引ですからレバレッジがかけられますし、スワップポイントも付与されます。
代表的な積立型FXの商品と言えば、当サイトでも紹介したことのあるSBI FXトレードの「積立FX」と、外為どっとコムの「らくらくFX積立」です。
【参考記事】
●「積立FX」のメリットとデメリットを徹底解説!超低コスト・超高利回りの外貨資産運用術!?
●外為どっとコムから「らくらくFX積立」が登場!SBI FXトレード「積立FX」との違いは?
どちらの商品も、「購入通貨」・「購入額」・「購入頻度」・「レバレッジ」の4項目を設定すれば、あとは条件に合わせて通貨を自動購入してくれる「定期購入」ができるもの。
取り扱い通貨ペアや購入時刻など、下記の一覧のように多少違いはありますが、基本的な取引ルールは同じです。
SBI FXトレード「積立FX」 | 外為どっとコム「らくらくFX積立」 | |
取扱 通貨ペア |
【9通貨ペア】 ・米ドル/円 ・英ポンド/円 ・豪ドル/円 ・ニュージーランドドル/円 ・カナダドル/円 ・中国人民元/円 ・南アフリカランド/円 ・トルコリラ/円 ・香港ドル/円 |
【10通貨ペア】 ・米ドル/円 ・英ポンド/円 ・豪ドル/円 ・ニュージーランドドル/円 ・カナダドル/円 ・中国人民元/円 ・南アフリカランド/円 ・トルコリラ/円 ・メキシコペソ/円 ・ロシアルーブル/円(停止中) |
レバレッジ | 1倍、2倍、3倍から選択 (一部通貨ペアは2倍まで) |
1倍、2倍、3倍から選択 |
購入頻度 | ・毎日(午前9:55) ・毎週(水曜・午前9:55) ・毎月(26日・午前9:55) の3種類から選択 |
・毎日(午前11:30) ・毎週(水曜・午前11:30) ・毎月(26日・午前11:30) の3種類から選択 |
購入額 | 1ヶ月間で購入する投資金額(円)、 もしくは購入数量(外貨)を設定 円貨・外貨ともに1通貨単位ごと |
外貨もしくは円貨で、1注文当たりの購入額を設定 外貨:1通貨単位ごと 円貨:100円以上1円単位(最低1通貨相当) |
スプレッド |
【定期購入時】 ・全通貨ペアスプレッド0銭 【随時購入時】 ・米ドル/円…0銭(※) ・英ポンド/円…30銭 ・豪ドル/円…20銭 ・ニュージーランドドル/円…30銭 ・カナダドル/円…30銭 ・中国人民元/円…10銭 ・南アフリカランド/円…5銭 ・トルコリラ/円…40銭 ・香港ドル/円…5銭 |
【定期購入時・随時購入時とも】 ・米ドル/円…5銭 ・英ポンド/円…30銭 ・豪ドル/円…20銭 ・ニュージーランドドル/円…30銭 ・カナダドル/円…30銭 ・中国人民元/円…10銭 ・南アフリカランド/円…5銭 ・トルコリラ/円…20銭 ・メキシコペソ/円…5銭 ・ロシアルーブル/円…3銭 (2022年5月22日21時に取引画面にて確認) |
(※2022年6月1日午前5:30までのキャンペーン)
取り扱い通貨ペアの中から、「購入通貨」を選択
双方とも取り扱っている通貨ペアは、米ドル/円、英ポンド/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円、カナダドル/円、中国人民元/円、南アフリカランド/円、トルコリラ/円の8通貨ペア。
加えて、SBI FXトレード「積立FX」は香港ドル/円、外為どっとコム「らくらくFX積立」はメキシコペソ/円とロシアルーブル/円(停止中)を取り扱っています。
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「購入額」を決めて入力
「購入額」の決め方は、SBI FXトレード「積立FX」と外為どっとコム「らくらくFX積立」で少し異なり、「積立FX」は1カ月間の購入額を、「らくらくFX積立」は1注文ごとの購入額を設定します。
また、どちらの商品も、円で購入額を設定するか、外貨で購入額を設定するか選ぶことができます。たとえば、米ドル/円を購入する場合、「300円分ずつ購入する」のか「3ドルずつ購入する」のか選んで設定できるということです。
「300円分ずつ購入する」とした場合は、1米ドル=100円のときは3ドル購入できますが、1米ドル=150円の時は2ドルしか購入できません。
一方「3ドルずつ購入する」とした場合、1米ドル=100円の時は3ドル分を300円で購入できますが、1米ドル=150円の時は3ドル購入するのに450円かかることになります。
円で購入額を設定した場合、長期投資の手法の1つとして定評のある「ドルコスト平均法」が実践できます。
「ドルコスト平均法」とは、価格が変動する商品を、定期的に毎回同じ金額ずつ購入していくことで、購入単価を平準化していく投資方法です。

(出所:SBI FXトレード)
投資金額が一定ですので、購入対象の価格が高いときには少なく、安いときにはたくさん購入することになり、平均購入価格を引き下げる効果が期待できます。

(出所:外為どっとコム)
「積立FX」や「らくらくFX積立」では、この「ドルコスト平均法」による投資を、レバレッジがかけられ、スワップポイントが毎日付与されるというFXのメリットを生かしながら手軽に行うことができるのです。
さらには、価格が大幅に下がったチャンスに、通常の設定購入金額よりもたくさん購入しておきたい場合や、定期購入の日時に以外に購入のチャンスが訪れた場合は、そのつど手動で追加購入することもできます!
また、購入額の増減や購入の一時停止・再開も特別な手続きなく簡単な操作でできるのも魅力です。
「購入頻度」を3つの選択肢から選ぶ
外貨を購入する頻度は、「積立FX」、「らくらくFX積立」ともに、「1日1回」、「週1回」、「月1回」の3つの選択肢から選択します。
「1日1回」の場合は毎日同じ時刻に、「週1回」の場合は毎週同じ曜日の同じ時刻に、「月1回」の場合は毎月同じ日付の同じ時刻に、定期的に外貨を買い付けます。
「積立FX」と「らくらくFX積立」の違いは、購入時刻。「積立FX」が午前9時55分で、「らくらくFX積立」が午前11時30分となっています。
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「レバレッジ」は最大3倍
レバレッジは、1倍、2倍、3倍のなかから選択します。ただし、「積立FX」の中国人民元/円、南アフリカランド/円、トルコリラ/円、香港ドル/円は、レバレッジが最大2倍となります。
驚きの手数料0円! スワップポイントを原資に回せるしくみも
「積立型のFX」の手数料は、スプレッドという形でかかるのですが、SBI FXトレード「積立FX」の定期購入の場合、なんとスプレッドがないんです!
というのも、「積立FX」の定期購入時刻は午前9時55分、つまり仲値が決まる時刻になるのですが、買い付けも仲値価格で行われます。ですから、スプレッドなし=手数料0円ということになるんです!

(出所:SBI FXトレード)
「積立FX」の随時購入時や「らくらくFX積立」の場合は通貨ペアによって3銭~40銭ほどのスプレッドとなっています。通常のFXのスプレッドからするととても広く感じてしまいますが、外貨預金の往復手数料と比べると同等~かなり低額ですし、商品自体の利便性を踏まえると、決して高い手数料ではないかと思います。
また、「積立型のFX」では、通常のFXと同様に毎日スワップポイントが付与されます。受け取ったスワップポイントは、貯めておくこともできますし、「再投資」を設定してスワップポイントを原資とした外貨購入を行うこともできます。
外貨預金でも利息は付きますが、付与のタイミングは数カ月に1度。また、付与される時点で税金が源泉徴収されてしまい、原資に回せる金額も減ってしまうため、投資効率という点でも「積立型のFX」が有利と言えます。
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少額取引ができる口座なら、
通常のFX口座でも積立型の運用が可能
ここまで、「円以外の資産」の候補として「積立型のFX」を紹介してきましたが、少額から取引できる口座であれば、通常のFX口座でも積立型の運用を行うことは可能です。
たとえば、SBI FXトレードや松井証券「MATSUI FX」は1通貨、マネーパートナーズ「パートナーズFX nano」は100通貨から取引できますので、相場に合わせて取引量を調整すれば、先に紹介した「ドルコスト平均法」での運用を手動で行うことができます。
「積立FX」や「らくらくFX積立」で取り扱っていない通貨ペアでの投資や、もう少し違った取引日時で購入したい場合などは、通常のFX口座の方が低コストで融通が利きます。
下記の参考記事では、「積立型のFX」商品がリリースされるはるか前に、手動で「ドルコスト平均法」での運用を行った記録を公開していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【参考記事】
●【口座完全公開】FXでドルコスト平均法!勝てない人でも勝てるようになる!?
自分が決めたルールをきちんと守れて、そこそこ相場をチェックできる方は、少額取引できる通常のFX口座での積立運用を。とりあえず手軽に、ローリスクで円以外の資産を持ちたいという方は、「積立FX」や「らくらくFX積立」などの「積立型のFX」商品を利用してみてはいかがでしょうか。
米ドル/円が150円になるという話もちらほら聞かれる今、円以外の資産の検討は急務ですよ!
>>>SBI FXトレード「積立FX」のメリット・デメリットや特徴、最新のサービス内容はこちらをご覧ください
>>>外為どっとコム「外貨ネクストネオ」のメリット・デメリットや特徴、最新のサービス内容はこちらをご覧ください
(ザイFX!編集部・上岡由布子)
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