S&P500は史上初めて5600台、日経平均も4万2000円台と史上最高値更新でリスクオン!
みなさん、こんにちは。
7月10日の米国株は上昇。
パウエルFRB議長の下院証言は前日同様、市場で広がる年内の利下げ観測に水を差す内容ではなかったことがきっかけです。
米金利先物市場では、9月の利下げ織り込み度は73%まで上がってきました。
よってS&P500は連日で最高値を更新。史上初めて5600を上回っています。
(出所:TradingView)
10日の日経平均先物は4万2480円でNY市場は終了。
12日の日経平均のSQに向けて、節目の4万2000円をブレイクし、4万3000円に向けて続伸中。
リスクオンの相場の中、クロス円は総じて上昇しています。
クロス円は底堅く中長期の米ドル/円のロングはキープ
先日、円安予測を維持しているにもかかわらず、今月に入って米ドル/円をあまり選ばないのはなぜか?とのご質問をいただいたのですが、その理由は下記の2点。
1.株高でリスクオン相場となっており、クロス円が底堅いこと
2.米国では9月の利下げ予測が高まり、全体的に米ドルが軟調なこと
米ドルが弱ければ、円以外の主要通貨は値を下げます。
繰り返しになりますが、日本円は日米金利差に加え、デジタル赤字の拡大と「家計からの円売り」の影響が強いため、米ドル安の中でも米ドル/円は底堅い。
(※関連記事はこちら!)
⇒米ドル/円は165円、利上げの可能性が残る豪ドル/円は115円へ! 市場の不安心理は払拭され、リスクオンに。7月も家計の円売りによる「株高・円安」は継続!(2024年7月4日・西原宏一)
結果として、クロス円は底堅くなると想定しているため、クロス円を中心に取引しています。
中長期の米ドル/円でのロング(買い)はキープしたまま。
ただ、スイングトレードに関しての米ドル/円は、ドル金利低下予測のもと、高値を追わず、押し目買いに徹しているだけです。
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過去1カ月では豪ドル/円が最も効率的な通貨ペアだった
一方、下図は過去1カ月の対豪ドルに対する主要通貨の騰落率です(いつもの対米ドルではないことに注意)。
豪ドルは全ての主要通貨に対して値を上げています。そして、豪ドルに対して最も値を下げているのが日本円。
結果、過去1カ月に関しては、豪ドル/円が最も効率的な通貨ペアだったということになります。
ただ、今週に入って、豪ドル/円は底堅いながらも伸びが鈍くなっています。
その要因はニュージーランドドルにあります。
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日経平均が史上最高値を更新する中、リスクアセットの豪ドル/円は120円へと上昇か?
7月10日のRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])は予想外のハト派的スタンスだったことで、ニュージーランドドル/米ドルが反落。
その内容を振り返ると、RBNZは政策金利を5.5%に据え置きましたが、声明文の内容が市場予想よりもハト派的でした。
高金利が「予想以上に強く」ニュージーランド国内経済に影響を与えている可能性を指摘し、これが利下げの可能性を示唆しているとマーケットは解釈しています。
これを受け、金利先物市場は2024年末までにRBNZが2回の利下げを行うと織り込み始めています。
このRBNZの発表で、ニュージーランドドル/円は一時98.00円割れまで反落。
(出所:TradingView)
このニュージーランドドル/円の反落の影響で、豪ドル/円の上昇が英ポンド/円などに比べて緩慢になっています。
ただ、ニュージーランドドルは豪ドルに対しても反落しているため、豪ドルを下落させるわけではありません。
むしろ豪ドル/ニュージーランドドルの上昇を加速させる展開に。
史上最高値を更新している日経平均の続伸を横目に、リスクアセットの代表通貨ペアである豪ドル/円は上昇継続。
(出所:TradingView)
豪ドルクロスの上昇もあり、豪ドル/円は120円レベルへと続伸するのではないかと考えています。
(出所:TradingView)
165円に向けて底堅く推移している米ドル/円は、高値を追わず押し目買いで。
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