豪ドル/円が年初来と先週でもっとも値を上げているの通貨ペア! 衆議院選挙は自民党の圧勝
西原宏一(以下、トレーダー西原) 叶内文子(以下、MC叶内) みなさん、こんにちは。
MC叶内 週末の衆議院選挙の結果はすごかったですね。
トレーダー西原 そうですね、自民党の圧勝でしたね。高市首相の続投が決まり、いわゆる「サナエノミクス」への信任が示された形です。
今日は、この選挙結果を踏まえて、今週のトレード戦略を一緒に考えていきましょう。
それでは叶内さん、まず先週(2月2日~)の株の振り返りからお願いします。
MC叶内 米国株はまちまちの展開となりました。S&P500は前週末比-0.10%安と小幅反落。ナスダック総合指数は-1.84%と4週続落。一方でNYダウは+2.50%の大幅反発です。
2月3日(火)にAI新興企業アンソロピックが新機能を発表したことをきっかけに、ソフトウェア企業の株価が軒並み安となりました。業務ソフトはAIに代替されるとして「SaaS(※)の死」とまで言われています。
(※SaaS(Software as a Service)とは、クラウド上でソフトウェアやアプリケーションをインターネット経由で提供する企業のこと)
マグニフィセントセブン(※)の一角で前週決算後に売られたマイクロソフトも、AIの勝ち組との評価からソフト売り上げが多いとしてさらに下落しています。そのほかのビッグテックでは、2月4日(水)に決算を発表したアルファベットが前週末比4.48%、2月5日(木)に決算発表のアマゾンは前週末比12.11%安となっています。
(※マグニフィセントセブンとは、米株式市場を代表するテクノロジー企業であるアルファベット、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト、テスラ、エヌビディアの7社を指す)
足元の数字は好調でしたが、AI関連の設備投資負担の大きさが嫌気されているようです。
ISM製造業指数が拡大するなど、米国経済は堅調との見方から景気敏感株には買いが入って、NYダウは初の5万ドル乗せとなりました。小型株も堅調でラッセル2000は2%の上昇です。
暗号資産の価格下落が落ち着いたことなどで、週末はハイテク株にも買い戻しがみられています。
エヌビディアのファンCEOがテレビのインタビューでAIへの設備投資は問題ないと語ったことで、半導体関連は週末に大幅に反発しました。
日経平均は前週末比930.83円高(+1.7%)の5万4253.68円と3週ぶりに上昇しました。週初は下げて始まりましたが、円安を材料に切り返し最高値を更新しました。衆議院選挙で自民党優勢との報道が相場を押し上げた面も大きいと思います。そんな中AI代替懸念でソフト関連やゲーム関連に急落するものがみられました。
為替市場はいかがでしたか?
トレーダー西原 週末圧勝した自民党の結果を受けての米ドル/円に関しては、展望で取り上げます。
先週の為替市場で急騰した通貨が、このコラムで今年ヘッジファンドが注目している通貨として何度か紹介させていただいた豪ドルです。
【※関連記事はこちら!】
⇒【2026年のFX予想】豪ドル/円に注目! RBAがタカ派に転じ、リスク再始動の年で反発しそう。欧州通貨のクロス円も続伸し、スイスフラン/円は200円の大台超えの公算大(2025年12月11日、西原宏一)
きっかけはRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の金融政策でした。RBAは0.25%の利上げを全員一致で決定し、政策金利は3.85%となりました。
マーケットは「少なくとも1人は据え置き票」を予想していましたが、結果は全員一致で+0.25%の利上げでした。
先々週(1月26日~)のコモディティの暴落が、RBAの決定に影響を及ぼすことを危惧していましたが、豪ドルの上昇トレンドを変えるような力はなかったようです。
豪ドル/米ドルと豪金利は急上昇。その後、コモディティが反落する局面では、一時的に大きく値を落とす場面もあり、ボラティリティは高いのですが、週末の豪ドル/円は年初来高値を更新し、110.30円レベルでNY市場を終えています。
ここで、年初来と先週の主要通貨の対米ドル騰落率を見てみましょう。


こちらを見ると、豪ドル/円が年初来と先週でもっとも値を上げているの通貨ペアということになります。今週も豪ドル/米ドルや豪ドル/円に注目していきたいと思います。
米ドル/円に関しては展望で触れていきます。
それでは叶内さん、今週(2月9日~)の注目イベント、そして今週の株式市場のポイントをお願いします。
米ドル/円は三村財務官の円安牽制コメントで反落も、自民党圧勝は中長期で円安圧力。豪ドル/円とともに押し目買い
MC叶内 何より注目は日本の衆院選の結果でした。想定以上の歴史的大勝利で日経平均株価は急伸して始まっています。
その持続性という意味では債券、為替の動きを気にしています。
トランプ米大統領が選挙をまたいで首脳会談を3月19日(木)に行うと発表しましたが、その日はちょうど日銀会合(日銀金融政策決定会合)でもあります。今後の金融政策への影響なども気にされそうです。
経済指標では、遅れていた米国1月雇用統計が2月11日(水)に出てきます。先週発表された指標では、2月4日(水)のADP雇用報告が予想を下回り、2月5日(木)の12月の雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が5年3カ月ぶりの低さとなるなど、労働市場の弱さが目につきました。今回は12月とあまり変わらない数字が出てくると市場では予想されていますが、年次改訂がある点は注意です。
そのほか、2月10日(火)に米国12月小売売上高、2月13日(金)に米国1月CPI(消費者物価指数)と重要指標が相次ぎます。小売は前月比0.5%程度と堅調な増加を予想しています。CPIは伸び鈍化予想です。
そのほか、中国で2月11日(水)に1月のCPIとPPI(卸売物価指数)が発表されます。
国内では、2月13日(金)がオプションSQ(特別清算指数)算出日です。選挙前の大きなポジションはなかったと推測されているので波乱はない見込みですが、値幅が出ているのでどうでしょうか。
2月9日(月)のフジクラ、2月12日(木)のソフトバンクGなどの決算発表も多いです。2月10日(火)にTSMCの月次売上も材料視されそうです。
引き続き乱高下する貴金属価格やビットコイン価格の動向も要注意です。
為替市場の見通しはいかがですか?
トレーダー西原 注目の衆議院選挙ですが、マーケットのコンセンサスを大きく上回る自民党の圧勝でしたね。
選挙前に「高市勝利=株高・円安」というシナリオがある程度織り込まれていたため、米ドル/円は自民勝利という報道で、いったん押し目を形成すると想定していましたが、自民党が歴史的な勝利を収めたため、米ドル/円の押し目はそれほど深くないかもしれません。
ただ、三村財務官が「高い緊張感を持って注視」「為替市場とは常に対話する」とコメントしたため、米ドル/円は一時157.66円まで上昇していたものが、あっという間に156.22円まで反落しています。
ただ、高市政権の「責任ある積極財政」という政策スタンスは中長期的な円安圧力として機能しますし、日米金利差も大きく縮小する気配がありません。
「Sell the facts(事実で売り)」での円買いと、当局からの円安牽制コメントを警戒し、高値は追わず、米ドル/円と豪ドル/円を丁寧に押し目買い継続。

(出所:TradingView(トレーディングビュー))
トレーダー西原 MC叶内 それでは、今月も株と為替のトレードを楽しんでいきましょう!
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は登録後10日間無料解約可能なので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。















![ヒロセ通商[LION FX]](/mwimgs/9/7/-/img_975127cf2c6be2ac1a68a003ef3669c022946.gif)








株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)