「FX＆株 今週の作戦会議」が新たにスタート！ FXと株に特化した週次連載コラム
西原宏一（以下、トレーダー西原） みなさん、こんにちは。
先月までの作戦会議は「FX＆コモディティ（商品）」というテーマでお送りしてきましたが、今月から企画を「FX＆株」に変えて再開します。
一緒に担当させていただくのは、叶内さんです。
どうぞよろしくお願いします。
【※関連コンテンツはこちら！】
⇒西原宏一・大橋ひろこの「ＦＸ＆コモディティ（商品） 今週の作戦会議」（2024年8月5日で連載終了）
叶内文子（以下、MC叶内） 叶内です。新しい企画を担当させていただくことになりました。
主に株についての情報をお伝えしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
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自民党総裁選で高市氏優勢との見方から、当初は株高円安が進んだが、石破氏勝利で一転して株安円高となり「石破ショック」に
MC叶内 では、西原さん。まず先週（9月23日～）の株式市場から振り返ってみましょうか？
トレーダー西原 そうですね。先週のS&P500は史上最高値を更新する動きが続き、米国株市場は堅調でした。
日本株も上昇しましたが、最大の注目は自民党総裁選でしたね。
（出所：TradingView）
MC叶内 そうでしたね。金曜日（9月27日）の市場は大荒れでしたが、結果は予想外でしたね。
石破氏が新総裁に選ばれたことで、市場にはどのような影響があるのでしょうか？
トレーダー西原 当初は高市氏優勢との見方から、米ドル/円は146.49円まで上昇し、日経平均先物も3万9900円まで急騰していました。
しかし、石破氏の勝利が判明すると、一転して円高に振れ、株価も急落。メディアやSNSでは「石破ショック」と騒がれました。
（出所：TradingView）
（出所：TradingView）
MC叶内 石破新総裁の金融政策に対する姿勢が気になりますね。何か発言はありましたか？
トレーダー西原 はい。テレビ東京のWBS（ワールドビジネスサテライト）出演時に興味深い発言がありました。
日銀との協調を重視しつつも、「日銀を政府の子会社とは思っていない」と述べ、独立性を尊重する姿勢を示しています。また、金融緩和の手仕舞いについては「丁寧に」という考えを示しました。
MC叶内 なるほど。NISAなどの投資促進策についてはどうでしょうか？
トレーダー西原 石破氏は「貯蓄から投資の流れを阻害するようなことはしない」と述べていますが、具体的な政策については今後の議論に委ねる姿勢のようです。
石破ショックは長く続かず、新NISAへの影響も限定的。自民党が負ける可能性が出てくるため、株対策はなにか出てくるかも
MC叶内 分かりました。
マーケットはこのところの株価の変動から、新NISAなどへの投資に対する不安も拡大していますが、いかがでしょうか？
トレーダー西原 今年（2024年）に入っての新NISAによる投資はおおむね順調だったと思いますが、8月5日（月）の日経平均の暴落にショックをうけた参加者も多数います。
ただ、8月の急落時は、遅れていた個人投資家が絶好の買い場とみなし、彼らからの株買い・円売りもあり、ひと安心といったところ。
今回の石破ショックも、新総裁が「貯蓄から投資の流れを阻害するようなことはしない」とコメントしたところで、不安感は拭えませんが、大きな株高円安の流れを変えるものではないと考えています。
（出所：TradingView）
MC叶内 新NISAへの投資には悪影響はないということですね。なぜですか？
トレーダー西原 新総裁に変わったことをきっかけに日本株が暴落ということも、石破政権にとってはかなりマイナス。
ネットでは高市支持が多く、石破ショックについて、週末のSNSでは日本株に対して悲観的な見方であふれていました。
そのため、新政権が株安を放置し続けるわけではなく、なんらかの対策を取ってくるのではないか？という見方が拡大しています。
確かにこのまま株が急落してしまうと、自民党が負ける可能性まででてくるため、株対策はなにか出てくるのかもしれません。
そのため、石破ショックはそれほど長く続かず、新NISA関連の投資への悪影響も限定的だと考えています。
本日は9月最終日なので、月末のフローも気になるところですね。
叶内さん、今週（9月30日～）の経済指標で注意すべきイベントを挙げていただけますか？
中国政府の一連の景気対策で、中国株が大幅上昇
MC叶内 今週は月末月初で経済指標が多いですね。
特に注目は、10月1日（火）の米ISM製造業景況感指数と10月4日（金）の米雇用統計です。また、本日は日本の鉱工業生産、10月1日（火）には日銀短観が発表されます。中国の経済指標も要注目ですね。
トレーダー西原 中国といえば、このところの中国政府が行っている一連の対策が気になるところ。叶内さんに具体的に紹介していただきましょう
MC叶内 9月24日（火）、潘・中国人民銀行総裁らが記者会見で景気支援策を発表しました。
まず預金準備率・中銀リバースレポ金利の大きめの引き下げ、そして不動産関連施策（住宅ローン金利引き下げなど) 、加えて株式市場安定化策も打ち出しました。
中国株はこれを受けて大幅高。欧州の高級ブランド品株や日本株でも中国売上比率の高い銘柄などに買いが入っています。
一部には効果に懐疑的な見方もありますが、今後は財政出動の具体策が出てくるのを待ちたいところです。
（出所：TradingView）
トレーダー西原 香港在住のヘッジファンドなども、中国に対する悲観的な見方が多いことから、今回の中国政府が打ち出してくる一連の政策は、中国に対する一方的な悲観論を覆し、中国の株式市場を下支えするかもしれません。
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豪ドル/円の押し目買いを検討。中国株市場が底堅くなってきている
MC叶内 注目すべき通貨ペアはどうでしょう。
トレーダー西原 石破ショックの影響でFXはまだ不安定に推移しており、もう一度円高に向かう局面があるかもしれませんが、前述のように影響は限定的でしょう。
中国株市場が底堅くなってきていることから、豪ドル/円の押し目買いを検討しています。
このように毎週月曜日、FXと株の見通しを叶内さんと一緒にお届けする予定です。
（出所：TradingView）
MC叶内 皆さんの投資に少しでもお役に立てるようなコンテンツになるよう、一生懸命お届けしたいと考えています。
トレーダー西原 MC叶内 これからよろしくお願いします。
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