こんにちは。
■米ドル/円は底堅く推移しそうだが、いったん保ち合いか
先週の流れを引き継ぎ、今週も米ドル/円は続伸しています。
円安の要因については先週のコラムをご覧いただき、ここでは詳細を割愛させていただきます(「なぜ、米ドル/円は上昇し始めたのか?米国の出口戦略が本格上昇のカギに!」を参照)。
まず、年初来高値の84.00円のバリアを突破し、4月6日(水)には85.00円のバリアもブレイクして、2010年9月の単独介入時の高値であった85.93円目前の85.53円まで一時は上昇しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
震災後、多くのヘッジファンドが購入したオプションのストライクはおおよそ85~86円で、わずか数週間でこのレベルに到達したのです。
そのため、85円台ではヘッジファンドをはじめとする短期筋からの米ドル売りが断続的に持ち込まれることが想定され、いったん保ち合いを形成する可能性が濃厚です。
ただ、円安の流れは変わらず、友人のヘッジファンドは3カ月程度で90円のオプションを物色している模様です。
引き続き、米ドル/円は底堅く推移する可能性が高いと思われます。
■円は全面安の展開になっている
さて、円安は対米ドルだけではなく、他の通貨に対しても広範に進行しています。
たとえば、豪ドル/円は昨年来高値の88.00円を超えてきており、ユーロ/円は昨年5月の急落時のレベルである120円台を回復しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 vs 円 日足)
このように、円は全面安の展開です。
■ECB理事会後のトリシェ総裁のコメントに注目!
それでは、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)全般に大きな影響を及ぼすユーロ/円を、ここで検証してみましょう。
まず、3月10日のコラムでご紹介させていただいたように、ユーロ/円が堅調に推移している背景には、インフレを懸念し始めたECB(欧州中央銀行)の存在があります(「『トリシェ・ショック』でユーロに注目!金利面の魅力で最終的に117~118円へ」を参照)。
そのECBの金融政策を決定する理事会が、4月7日(木)に予定されています。
ここで政策金利が25bp(ベーシスポイント、0.25%)引き上げられることは折り込み済みなのですが、注目は…
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