世界中の景気が落ち込んでくれば、当然資源の需要が落ち込み、資源価格が下がります。資源価格が下がると資源国の景気にはマイナスとなるため、資源国通貨は売られます。
特に、それまでおカネが流れ込んでいた国の通貨の下落はより激しくなります。まさに、それが現在の豪ドルです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
原油価格を見ても、WTI原油は80ドル前後まで下落してきています。
世界経済に対する不安感が資源価格を下落させていることがよくわかります。
■10兆円の金融緩和、1日の介入だけでは円高傾向は続く
ここまで、円高の背景についてお話をしてきました。当面、世界経済の低迷が継続するとすれば、円高圧力は今後も続くということになります。
そうすると、今後は円高に対して、日本政府・日銀がどの程度本気になれるのかが相場のポイントになります(「1995年超円高時の介入はどうだったか?政府・日銀の本気度で相場展開は変わる!」を参照)。
10兆円の追加金融緩和、1日の為替介入だけでは、まったく心もとない。
この程度のことしかできないのであれば、円高傾向はまだ続くでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
最後に、このコラムを読んでいる方に、ぜひ申し上げたいと思います。
もし、あなたが「(外貨買い)円売り」しかできないのであれば、FXは止めたほうがよいと思います。
買いと売りの両方がバランスよくできてこそ、勝利のチャンスが生まれると思います。
この円高は、日本にとっては非常に由々しき問題ですが、トレーダーにとっては、儲けやすい環境にあると思います。その点を頭に入れておいてください。
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