みなさん、こんにちは。
今週はいろいろなことがありました。
■ユーロ/ドルは急上昇したものの、その後は伸び悩んでいる
先週のコラムで、ユーロは少し強くなるかもしれないが、それほど大きな動きにはならないとお話しました。その原稿を書いたのは、10月27日(木)の午前中でした(「どの通貨ペアもレンジで次のチャンス待ち。ただし、ユーロ/ドルは少し強めの推移か」を参照)。
ところが、その後すぐに、ユーロは対米ドルで急上昇しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
ただ、ユーロ/米ドルは今週に入って、伸び悩んでいます。
日本政府・日銀が米ドル/円で市場介入を行ったことにつられて、対ユーロでも米ドル高となったこと、また、ギリシャで再び混乱が起きたことなどにより、元の木阿弥(もくあみ)の状態になっています。
■介入に対しての下げ圧力が強いことが再確認された
さて、その介入についてですが、報道だと8~10兆円程度の金額の介入であったとされています。前回の8月の介入の際に報道された金額はだいたい合っていましたので、今回もその程度なのでしょう。
その金額で持ち上げることができたのは、75円台半ばから79円台半ばまでの4円ということですが、金額の割りに伸びなかった印象があります。それは、79円台から80円台にかけて、ものすごい量の米ドル売りの注文が並んでしまったせいでしょう。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
これにより、介入に対して、かなりの下げ圧力があるということが再確認されました。
その後の円相場は、米ドル/円だけではなく、他の通貨に対しても小康状態に入っています。10兆円近くもの金額で介入が行われれば、しばらくその効果は残るでしょう。
したがって、ここから急激に円高に向かうということはないと思っていますが、一方で、さらなる介入が行われなければ、ここから円安が進むこともなさそうです。
大量の介入によって、米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)ともにレンジが少し上にずれましたが、それ以上でも、それ以下でもないと思っておけばよいと思います。
■しばらくはレンジ相場が続きそう
ところで、ギリシャ問題はやっかいです。EU(欧州連合)がいよいよ本格的な支援を行おうとしているときに、受ける側のギリシャが政治混乱に陥ってしまっています。
国民投票をすると首相が突然言い出したり、野党に大連立を持ちかけて拒否されたり、グチャグチャになってきました。
何となく最終局面が近づきつつあるようなニオイがしないわけでもありませんが、もし、ギリシャがユーロ離脱となったとしても、逆にユーロにとっては良いことだという解釈が出てくるかもしれません。
ギリシャ問題は、ここから混とんとしそうです。
世界中の経済状況が不安定になる中、オーストラリアとECB(欧州中央銀行)が利下げを決定しました。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移)
しかし、そのような中でも、ニューヨークダウが意外にしっかりしていること、原油価格が高値で安定していることに注目しています。
これは目先、世界経済があまりひどい状況には向かわないということを示唆しているものと見ています。
以上、つらつらと考えてみると、やはり、しばらくはレンジ相場が続くという結論に行きつきます。米ドル/円は77~79円のレンジに入り込んでしまうかなという印象です。
難しい相場が続きそうですので、ここはあせらず、我慢しながらやっていきましょう。
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