■ギリシャ再選挙! ドタバタ劇はいったん終息
2012年6月20日(水)、ギリシャでは、再選挙で第1党となった新民主主義(ND)が、第3党の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)、第6党の民主左派と連立政権樹立で合意し、連立政権が発足しました。
これで、今回のドタバタ劇はいったん収束し、EU(欧州連合)とIMF(国際通貨基金)の資金支援は継続されることとなりました。
それに合わせる形で株式市場も安定し、為替市場も円安傾向となっています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 VS 円 1時間足)
■スペイン、米国、豪州など火種はまだ残っている
しかし、前回のコラムでも申し上げたとおり、危機的な状況がいったん回避されたものの、本質的な解決にはほど遠い状況であるということを忘れてはいけません。
【参考記事】
●急進左派連合と新民主主義党の戦い! ギリシャ再選挙のあと、ユーロはどう動く?(今井雅人、6月14日)
スペインの10年物国債の利回りも、とうとう7%を超えてきました。
火種はまだまだ残っています。
FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長は、雇用環境がまだまだ悪く、このままの状況が続けば秋にも追加金融緩和をする可能性があるというような発言をしています。
RBA(豪準備銀行)も欧州や中国の景気状況が良くないため、さらなる利下げを示唆するようなコメントを出しています。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移)
各国の中央銀行も、まだまだ景気の下振れリスクを感じていることがよくわかります。
■株高・円安サイクルも終わりか。「戻り売り」継続!
個人的な感覚では、そろそろ今回の株高・円安サイクルも終わりに近づいているのではないかと思っています。
たとえば、豪ドル/円ですが、3月19日(火)の高値88.63円から6月1日(金)に74.48円の安値をつけるまで、約14円程度の下げトレンドを作り、反転をしています。
高値と安値の半値戻しが、81.55円です。
6月20日(水)に81.44円まで上昇していますが、ほぼ半値戻しのところまで来ているので、そろそろかな? という感覚です。
「戻り売り」というトレード方針は、継続したいと思います。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
■新・日銀審議委員誕生で、金融政策に影響があるかも
ところで、6月21日(木)、新しい日銀審議委員に、野村證券の木内登英氏とモルガンスタンレーMUFG証券の佐藤健裕氏を起用する人事が国会で承認されました。
政府は以前、BNPパリバ証券の河野龍太郎氏を日銀審議委員に起用する案を提案していました。
この方は、金融緩和には否定的な考え方を持っている方だったので、私としても賛成できないと主張していました。
野党の中にも私と同じ考えを持っている方がいましたので、結局、政府案は取り下げられました。
その後、人選が進み、今回の人事案となりました。
この2人は、金融緩和積極派ですので、今後の日銀の政策運営にもある程度の影響が出てくると思います。
今後に注目したいと思います。
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