加えて、ウォール・ストリート・ジャーナルのヒルセンラス氏が下記のコメントをしたことで、米国株の上値を抑える展開になりました。
<December Taper Not Off the Table>
Taken together, the Fed isn’t taking a December adjustment to the bond-buying program off the table. But that comes with the strong caveat that it depends on whether the economy is living up to its expectations. (出所:WALL STREET JOURNAL)
FEDは12月にもテーパリング(※)を開始する可能性をまったく排除したわけでもなさそうだ。しかし、それが現実に起きるには、FOMC理事たちが期待するほどの景気回復が確認できることが、前提となっている。
この記事は、2014年3月はおろか、6月のテーパリングを織り込みつつあったマーケットの期待をそぐ形となりました。
(※編集部注:「テーパリング」とは、米量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
■米国株の信用残高が過去最高水準に!
もう一つの懸念は、米国株の信用残高の拡大です。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の信用残高(MARGIN DEBT)が、過去最高水準まで積み上がってきています。
信用残高の積み上がりが大きいからといって、相場が即反落するというわけではありませんが、通常、数週間の間に反落する傾向があります。
米国株の下落は、リスクアセットの豪ドルに対してはマイナス要因。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
先週(10月21日~)、豪ドル/円の反落を前もって示唆していたデマーク(※)チャートも、カウントダウンを終了してS&P 500の調整を示唆しています。
11月は、多くのヘッジファンドの決算月でもあり、彼らからの利益確定による米国株の反落に警戒感が高まってきています。
11月は米国株の反落と、豪ドルの動向に注目です。
(※編集部注:「デマーク」とは、米テクニカルアナリストのトーマス・R・デマーク氏のこと)
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