■ギリシャの改革案をきっかけにショートカバー加速するかも
一方のユーロですが、ユーロ/米ドルが500pipsほど買い戻されているにもかかわらず、ユーロショート・米ドルロングのポジションは、ほとんど減っていません。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
むしろ、直近では投機筋は、売り上がってポジションを増やしている傾向になっているようにも見えます。
3月30日(月)には、ギリシャがEU(欧州連合)に対して、経済政策での改革案を示さなければならないという報道がありますが、そこで仮に暫定的なものであっても、何らかの妥協がなされれば、ショートカバーが加速するきっかけになるかもしれません。
■3分の2程度戻るとすると、あと100pipsがひとつのメド
ユーロ/米ドルのチャートを見てみると、2015年2月から3月にかけての下落は、1.13ドル台からスタートして1.04ドル台後半までと、900pips程度の下落となっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
今のところ500pips程度戻しているということなので、3分の2程度戻るとすれば、あと100pips程度、つまり1.11ドルあたりがひとつのメドとなってくるかもしれません。
■ユーロ/米ドルは中期的に1.0000ドルを目指す!
それを越えると、1.13ドル台までの上昇も可能性としては出てくるでしょう。しかし、あくまでもショートカバーであり、それ以上の上昇は可能性としては低いのではないでしょうか?
個人的には、ユーロ/米ドルは、中期的に1.0000ドルを目指すという見方を崩していませんが、材料難の状況を考えると、短期的にはポジション調整が主体となる相場展開となってくるかもしれません。
【参考記事】
●2015年の最有望戦略はユーロ/ドル売り!パリティ(1ユーロ=1ドル)まで下落もあり!(1月8日、今井雅人)
●FOMC議事録公表で6月利上げ説に暗雲。猫の目みたいなユーロも最終的には下落(2月19日、今井雅人)
●米ドル/円、まず124円台を目指す動きに!ユーロ/米ドルは0.8ドル台も視野に下落か(3月12日、今井雅人)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足)
いずれにしても、次の新しい材料が出てくるまでは、少し難しい相場となりそうです。
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