■これまでのような「イケイケ相場」にはならない!
ところで、先日、年金積立金管理運用独立行政法人、通称GPIFの6月末のポートフォリオが発表されました。
その中身ですが、国内債券37.95%、国内株式23.39%、外国債券13.08%、外国株式22.32%となっています。
出所:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)
ここ1年、GPIFは基本ポートフォリオの見直しに従って、国内債券の比率を大幅に下げ、国内株式、外国株式、外国債券などへ資金シフトしてきました。
【参考記事】
●GPIF運用委員長大胆発言と海外勢の買い?株高の影響で円安トレンド形成の流れへ(2014年6月5日、今井雅人)
●金融市場に衝撃が走った3つの要因とは?ドル/円は年内に120円まで上昇の可能性(2014年11月6日)
●驚きのGPIF資産残高構成。もう、玉切れで株高・円安の流れが変わる可能性も…(4月2日、今井雅人)
新しい基本ポートフォリオでの国内債券の中心値は35%なので、6月末でかなりその水準に近づいていることになります。
となると、ここからは、今までのような資金シフトは起きないということになります。つまり、これまでのような「イケイケ相場」にはならなそうだということです。
そういう前提で相場展開を考えておくべきだと思います。
■利上げの可否をめぐって米雇用統計への注目高まる
今後の焦点は、9月4日(金)の米雇用統計、16日(水)、17日(木)のFOMC(米連邦公開市場委員会)。
今のところ、今回のFOMCで利上げを実施する可能性は五分五分。
そういう意味においては、直近の主要経済指標である今回の米雇用統計は通常より重要になってくるのではないでしょうか。
予想は、失業率が5.2%、非農業部門就業者数が21.7万人となっています。これよりかなり良い数字が出れば、一気に利上げムードが高まるでしょう。逆であれば利上げ期待は後退します。
その動向をよく見極める必要があるでしょう。
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