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■心配なのは、他のＥＵ諸国への波及

 ただ、１つ心配なことがあります。

 それは、他の国への波及です。

 ギリシャでユーロ、ＥＵから離脱しようとした動きがあったことは記憶に新しいことであります。

【参考記事】
●ギリシャ国民投票は驚きの「ノー」！ 危機的状況だが、ユーロ下落も案外平穏？（2015年7月6日）
●予防線を張らなかった日銀は正直、馬鹿！ 米ドル/円は一気に100円を狙う展開へ！（2016年６月16日、今井雅人）

 他のＥＵ諸国でも、政治的に独立の気運が高まっている国も少なからずあります。先日当選したＥＵ否定派のローマ市長は、イタリアでもＥＵ残留の是非を問う国民投票をすべきとの意見を表明しています。

 今回の英国の結果が、こうした欧州内での動きを活発化させる可能性は否定できません。そうなればＥＵの危機です。

 ユーロに、売り圧力がかかってくる動きになっても少しもおかしくないでしょう。そういう意味において、今回の英国国民投票の結果は、非常に大きなものがあります。

ユーロＶＳ世界の通貨 日足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：ユーロＶＳ世界の通貨 日足）

■結果を追いかける、これ以上の取引は避けた方が良い

 ただし、国民投票が行われるまでの１～２週間でかなり投機的な動きが起き、そして、投票の当日ここまで激しく反応してしまったことで、市場はこれ以上、動きにくくなりました。

 また、今後、日銀を始め、Ｇ７（先進７カ国）各国の当局が連携して、激しい市場の動きに対抗してくることが予想されます。

 大きなイベントではありましたが、これ以上、結果に対して追いかけるような取引は、避けた方が良いと考えています。

 しばらく冷静になって、様子を見る時期ではないでしょうか。

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