■日銀会合は終了。追加緩和による円安可能性は低い
日銀の金融政策決定会合は、とりあえず無難に終わりました。
物価目標の2%達成の時期を先送りしましたが、これにも、特段反応はありませんでした。ただ、日銀は焦って追加緩和政策をやらなくて良くなったということだけは言っておきたいと思います。
つまり、追加緩和によるさらなる円安という展開は、当面は可能性が低くなったということです。
■FOMCでは来月の利上げを匂わせる表現が出てくるか
その上で今週(10月31日~)以降、3つの山場があります。
まず、本日11月2日(日本時間:3日午前3時)に結果が出るFOMC(米連邦公開市場委員会)です。
今回のFOMCでの利上げは、ほぼありません。ただ、2016年12月のFOMCでの利上げ観測が高まっている中で、今回の声明文に来月の利上げを匂わせる表現があるかどうかが焦点です。
利上げを匂わせる表現があれば、当然、米ドル高という反応になるでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
■10月米雇用統計の結果にも注目したい
2つ目は、今週末11月4日(金)に発表される米雇用統計10月分の結果です。前回の結果は、失業率が5.0%、非農業部門就業者数は前月比15.6万人の増加でした。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
今回の予想は、失業率が4.9%、非農業部門就業者数が前月比17.5万人の増加となっています。12月の利上げの可能性を占う経済指標であり、注目度は高くなっています。
■一番大きなイベントは、やはり11月8日の米大統領選!
3つ目が、一番大きいです。
来週、11月8日(火)に実施される米大統領選です。
これまで、米大統領選挙の結果で相場が大きく動いたことは、あまり記憶にありません。しかし、今回はこれまでとは大きく異なります。それは、ドナルド・トランプ氏の存在です。
過去に米大統領選でそれほど大きく相場が動いたことはないが、今回は特別。だって、ドナルド・トランプ氏が出馬していますから… (C)Chip Somodevilla/Getty Images
彼は、米国至上主義とも言うべき強硬派。米国経済を守るため、伝統的な保護主義に回帰する主張をしています。日本に対しても、非常に強硬姿勢です。
米国の雇用を守るため、米国の日本に対する貿易赤字についても、「米国のためになっていない」と痛烈に批判しています。彼が大統領になれば、円高圧力が高まることは間違いありません。
また、日本に対して駐留する米軍の費用を負担しろと圧力をかけてきますので、株価にとってはマイナス要因です。
(出所:株マップ.com)
もし、ドナルド・トランプ氏が当選…
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