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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

トランプ大統領誕生で暴落後に株高・円安へ!
だが、トレンドを作ると考えるのは早計!?

2016年11月10日(木)15:11公開 (2016年11月10日(木)15:11更新)
今井雅人

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■まさかのドナルド・トランプ米大統領誕生!

ドナルド・トランプ米大統領の誕生。一体どれぐらいの人がこの結末を予想していたでしょうか?

米大統領選を戦ったドナルド・トランプ氏とヒラリー・クリントン氏

2016年の米大統領選は、大接戦の末、ヒラリー・クリントン氏優勢との前評判をひっくり返し、ドナルド・トランプ氏が勝利した(C)Steve Pope/Getty Images

 今回多くの人を驚かせたこの事態は、米国の格差問題に対する不満と人種間の対立がいかに深刻であるかを改めて認識させられる結果となりました。

■トランプ氏リードが報じられて、一時、金融市場が混乱!

金融市場も一時、大混乱となりました。

 もともとヒラリー・クリントン氏が勝てば、緩やかなリスクオン、ドナルド・トランプ氏が勝てば市場はパニックになると予想されていました。

【参考記事】
山場は3つだが最大の山場は米大統領選。トランプ氏当選なら市場はパニック状態に!!(11月2日、今井雅人)

 開票が進み、フロリダでの形勢が何度か逆転したことで荒い値動きを繰り返したあと、トランプ氏がリードを拡大。また、重要視されていたノースカロライナやオハイオでもトランプ氏の優勢が伝えられた時から、金融市場の混乱は始まりました。

 株式市場は、ダウ平均先物が800ドルを超える急落、日経平均も1000円を超える暴落となったほか、米ドル安、そして、円高が進みました。

日経平均 日足
日経平均 日足

(出所:株マップ.com

 米ドル/円は、一時101.193円まで売り込まれたほか、米10年債利回りは一時1.7145%まで急激に低下するなど、米国の長期金利も一時的に急低下しました。

■トランプ勝利宣言の演説は、落ち着いていて好印象

 しかし、トランプ氏が勝利宣言の演説をしたところからムードが一変。

ドナルド・トランプ

トランプ氏が勝利宣言の演説をして以降、相場の雰囲気が一変 (C)Scott Olson/Getty Images

 まず、非常に落ち着いた演説だったことが大きかったです。大統領になったら何をしでかすかわからないという不安を多くの人が感じていましたが、あの落ち着いた演説を聴いて、その不安は杞憂なのではないか?というムードが広がりました。

 また、ヒラリー・クリントン氏を褒め称え、米国国民にノーサイドを訴えかけたのも好印象でした。

 さらに、彼は積極的な財政出動をして高速道路網を整備するとともに、大規模な減税をしていくことを表明したことが、株式市場に好感されました。

■米長期金利上昇! 株価急騰! 米ドル上昇へ!

 こうした影響で、米国の長期金利が急上昇し、株式市場も急騰、米ドルも大幅に上昇する展開となりました。

米10年債利回りは、なんと2.0882%まで急騰! ダウ平均は310ドルを超える上昇となったほか、米ドル/円は一時、105.891円まで買い上げられています。

米長期金利(米10年債利回り) 1時間足
米長期金利(米10年債利回り) 1時間足

(出所:CQG)

NYダウ 1時間足
NYダウ 1時間足

(出所:CQG)

米ドル/円 1時間足
米ドル/円 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足

■トレンドを作ると考えるのは早計。市場は、混沌…

 さて、今後の展開ですが、これで事態は非常に混沌としたと思っています。

 トランプショックを恐れて、大きく売りすぎた反動で、市場は急騰しました。しかし、それがトレンドを作るかと言えば、やや早計です。

 まず、彼の外交手腕がまったく未知であることが不安材料です。NAFTA(北米自由貿易協定)のパートナーであるメキシコとの関係をどうするか?

 日本に対しては、安全保障、貿易赤字問題にどう対応してくるか、まったくわかりません。

■TPPや経済政策にも先行き不透明感がある

 また、日本では安倍政権が強行採決をしてまでも進めようとしているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)ですが、トランプ氏は米国がTPPから撤退することを明言しています。

 米国がTPPを承認しなければ、この協定は成立しないしくみになっていますので、これも先行き不透明になってきました。

 経済政策においても、不安はあります。米国の財政状況は、現在でも決して楽ではありません。そのような状況の中で、積極的な財政出動と減税は果たして両立できるのでしょうか?

 少し落ち着いて考えてみると、まだ具体的な道筋が描けていないことがすぐにわかってくるでしょう。

米国の12月利上げも、今のところ市場の見方は分かれています。市場は、混沌とした状態に入ってしまうのではないかと思います。

■注目は、トランプ人事とFOMCの行方

 トランプショックが、とりあえず一時的な混乱に留まったことで、急激な円高方向に向かうリスクは薄れました

 これにより、レンジ相場の中、米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)押し目買いをしてもそれほどリスクはない状況になってきました。

世界の通貨VS円 4時間足
世界の通貨VS円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足

 今後はトランプ氏の人事とFOMC(米連邦公開市場委員会)の行方に注目していきたいと思います。


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