■2019年の予想を織り込む動きに要注意
注目のG20は、11月30日(金)から12月1日(土)までですね。最大の注目点は、通商問題について米中首脳がどのような話し合いを行うのか。
また先日、ハト派的な発言で注目を集めたクラリダFRB(米連邦準備制度理事会)副議長の講演が11月27日(火)22時30分から、翌11月28日(水)26時にはパウエルFRB議長の講演も控えています。
【参考記事】
●反発するゴールドと逆相関の米ドル/円は戻り売り方針! 米ドル高相場は終焉へ!?(11月19日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米ドルは早晩ピークアウトする!? 2019年にかけて、米ドル弱気派が急増するワケは?(11月22日、西原宏一)
ポイントは、クラリダFRB副議長がハト派的な発言を修正するのか、維持するのか、ですね。
中立金利への接近や利上げ打ち止めを示唆する発言が繰り返されれば米ドル安が進むのかもしれませんし、モルガン・スタンレーやゴールドマンサックスは来年(2019年)以降の米ドル安を予想し始めています。
例年、翌年の予想を織り込む動きが年内のうちに出てきますから要注意です。
原油市場の動きから考えると株価は上がりにくいでしょうし、G20を控えてリスク資産を手仕舞う動きも出てきそうですね。
リスクオフが強まれば円高、米ドル高でしょうか。
■オセアニア通貨はセオリーが通用しない!? 米ドルは戻り売りで
リスクオフに関連して注意したいのは、オセアニア通貨の動き。今年(2018年)3月から、米国株が上がってもオセアニア通貨、特に豪ドルは下落トレンドが続いていました。逆に10月以降、世界的に株式市場が急落するとオセアニア通貨は反発しています。
これまでの「リスクオン=オセアニア通貨買い、リスクオフ=オセアニア通貨売り」というセオリーが通用しなくなっています。
ひとつには、米利上げの打ち止めにより米豪金利差が拡大から縮小へと向かうことを織り込みつつあるのかもしれません。
理由は何にせよ、ゲームチェンジが起きている可能性を頭に入れておきたいですね。

(出所:Bloomberg)
今週(11月26日~)の戦略は、どう考えますか?
前回のコラムでもお伝えしたように、日経新聞によると、BIS(国際決済銀行)が算出した米ドルの総合的な価値である名目実効レートは歴史的高水準にあり、米ドル高はトップアウトした可能性が高い。
米ドル安の進行を見込んで、米ドル/円の戻り売りと、ユーロ/米ドルの押し目買いでしょうか。
【参考記事】
●反発するゴールドと逆相関の米ドル/円は戻り売り方針! 米ドル高相場は終焉へ!?(11月19日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米ドルは早晩ピークアウトする!? 2019年にかけて、米ドル弱気派が急増するワケは?(11月22日、西原宏一)

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
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